令和元年度の路線価が2019年7月1日に発表されました。
4年連続上昇と言うことで、土地の値段は上がっているのんだぁということは分かりますが、「路線価」って具体的には何?
という疑問を持たれている方も多いのでは?
そこで、こちらでは、路線価図の見方や路線価の使い方を紹介しつつ、「路線価」とは何なんのか?について分かりやすく紹介していきます。
路線価とは?
路線価とは、毎年7月1日に発表させる道路の価格であり、正式な定義は以下のとおり。
路線価は、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。なお、路線価が定められていない地域については、その市区町村の「評価倍率表」をご覧ください。
出典:国税庁公式HP
この定義を分かりやすく整理してみます。
・1㎡あたりの土地の価額
・道路毎に価額を定めている
・借地権割合を示している
この3つがポイントになります。
不動産の土地の評価をする時に、「道路付け」が大事とされますが、道路毎の価値を示しているのが路線価です。
道路によって、土地の価値が変わるというのがピンとこないこともあるかもしれませんが、分かりやすく極端に言うと、車も入れないような狭い道路だと、引っ越しの車も入れませんし、日常的に大きなものを搬送するのも大変です。
さらには、救急車ももちろん入れませんので、土地の価値を考えた時にマイナスの要因になるのは想像できるかと思います。
そのように道路毎に土地の価額を評価しているのが路線価です。
路線価図の見方は?
路線価は、上手のように道路毎に数字が入って金額が表示されています。
路線価図に記載されれている「205」というのは路線価で、千円単位なので、205だと、205,000円となります。
路線価は、1㎡あたりの価額ですので、1㎡205,000円ということになります。
記号の「D」は、借地権割合を示すものですので、借地の場合で路線価を詳しく知りたい場合は下記コンテンツに詳しく記載していますので、下記をご参照ください。
路線価は「価額」であって「価格」ではない!
路線価図に記載されているのは、「価額」です。
金額を示す「価格」ではありません。
価格は値段を示すものですが、価額は価値を示すもので、評価額というように使われる言葉です。
よって、路線価の価額は、土地の価値を判断する時の参考になる一つの指標として価額を示したものにすぎません。
実際に売買される金額は、路線価図に記載されている評価額とは異なることにご注意ください。
不動産の取引をする場合の一つの指標が路線価であることにご注意を。
路線価の使い方はどんなケースがあるの?
路線価は、土地の価値を表す一つの指標であることが分かりました。
では、路線価をどのようなケースで使うことがあるのでしょうか。
実際の不動産取引における路線価の使い方を紹介していきます!
土地を売る時と買う時
会社として土地を買う時や土地を売却査定をする時に参考にします。
不動産価格は絶えず変化しますし、場所によっても異なりますので、一概には言えませんが、市場で売買されている金額が、路線価の1.25倍程度という目安を持って売買対象地の良し悪しを判断することがあります。
道路条件や土地の形や大きさ、周辺環境など土地の値段を決定する上で大事な要素は他にもたくさんありますので、路線価の基準を参考にしつつ、増減させて査定するようにします。
つまり、土地を査定する時の基準となる価格として路線価を見ています。どの程度参考にするかは人それぞれですが、僕の場合は割と重要な数字として見ています。
借地権の更新料や承諾料の計算
もう一つの路線価の重要な使い方として、借地権の承諾料や、更新料などの計算において参考にしています。
借地権割合が具体的に定められていますので、それに従って、借地権の価額の査定に使います。
借地権についての詳細は、下記コンテンツにも記載しています。
令和元年度の路線価図の調べ方
路線価図とは何なのか?見方や使い方に基づいて紹介してきました。
路線価はやはり、地主との取引だったり、売買の時には必ずチェックしたい指標です。
路線価図は、国税庁のHPにて誰でもアクセスできるよう公開されています。
国税庁HP令和元年度路線価→http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm
誰でも手軽に見れるので、「我が家の路線価はどうなっているのかな?」と見ることができます。
具体的に売買する予定や借地で更新や建替えの予定がない場合でも、いくらぐらいなのか見てみるのは面白いと思います。
もしくは具体的に、売買を検討している方は、「路線価がいくらぐらいで査定がいくらぐらいになるのか?」という目線を持つことで、市場に出回っている売買情報が高いのか安いのか見極める基準を持つことができます。
もちろん、土地を売却しようと思ったら、複数の業者に査定を依頼して査定額の理由を聴くことが大事です。
完全に業者にお任せでも良いかと思いますが、近隣で気になる競合物件がある場合は路線価も併せて調べて比較してみると良いかもしれませんね。
土地の売却を実際に考えている方には、下記コンテンツにておすすめの売却査定方法を紹介しています。
具体的に土地の評価額を知りたい場合は、ぜひ参考にしてみてくださいっ!