無垢材を床に使うことを検討すると、次に迷うのが樹の種類。
無垢材と一言で言っても樹の種類によって、雰囲気や特長が様々異なります。
また、無垢材を選ぶ目的も人によって様々です。
例えば、見た目重視なのか、肌触り重視なのか。
樹の種類によっても値段はかなり違ってきます。
無垢材の樹の種類と特長を理解することによって、様々な目的に合う無垢材を選べるように、無垢材を紹介していきます。
無垢材は大きな特長で分けると2種類になります。
床材に使う無垢材で大きく種類分けをすると、「広葉樹」と「針葉樹」の2つに分かれます。
広葉樹と針葉樹の違いをそれぞれ見ていきましょう。
広葉樹
広葉樹の定義を調べると、
ひらたくて幅の広い葉を持つ木。例、さくら・かしなど。
引用元:Google検索
と出てきます。
子供の頃に理科の授業で習ったような懐かしい記憶がかすめるわけですが、あまり理科的な特長は難しいので割愛しまして、特に床材に使うにあたっての特長だけピックアップしていきます。
広葉樹は、「堅い」「重い」「強い」という特長が、針葉樹との主な違いとなります。
具体的に言い換えると、
堅い・・・傷つきにくい
重い・・・重厚感がある
強い・・・割れにくい
となりそうです。
イメージとしては、「高級感」が出やすい床材だと思います。
もちろん無垢材を床に使うだけで、針葉樹でも広葉樹でも高級感は出ますが。
実際に高級ですし。。。
針葉樹
同じく針葉樹も定義を検索してみると、
針のような形をした葉を持った木。例、マツ・スギ。
引用元:Google検索
と出てきます。
細長い樹という意味ですね。
タイガの針葉樹林帯という、子供の頃に社会科の授業で習った記憶もうっすらありますが、社会科的なことは苦手なので割愛するとして、床材に使う場合の針葉樹の特長を紹介していきたいと思います。
針葉樹と広葉樹はそもそも対義語になるので、広葉樹の逆に、「やわらかい」「軽い」「弱い」と言えます。
同じく具体的に床材としての特長を考えてみると、
やわらかい・・・傷つきやすい
軽い・・・軽薄(重厚の対義語)
弱い・・・割れやすい
ということになってしまいます。。。
これでは、まるで針葉樹に魅力がないように思えてしまいます。。。
重厚感のある部屋とは言いますが、軽薄な部屋とは言いませんね。
よくよく考えてみると反対の意味なのに不思議です。
針葉樹の場合、別の角度から捉える必要がありそうです。
やわらかい・・・肌触りが良い。裸足で歩いても温かみがある。
軽い・・・ふわっとしたソフトな印象な部屋。明るいイメージ。
弱い・・・冬場にパキッ、パキッと言ったまるでログハウスで生活しているような自然を感じる床。
と言えるかと思います。
「そうそう聞いたことある印象!!」という感じですね。
デメリットとしてあげるならば、先程の傷つきやすいという点があげられます。
また、パキっと言う音は、床鳴りと言われてしまうかもしれません。
なので、無垢材を使う場合には、傷や音も味として捉えられるかどうかは非常に重要です。
もしも、自然の粗さを味とは思えないというのであれば、複合フローリングの方が良いということもあります。
無垢材の値段を見分ける5つのポイント
無垢材の値段ですが、実に様々な価格が幅広くありますので、選ぶにあたって「値段の違いが出る5つのポイント」を紹介していきたいと思います。
見分け方を知ることで、費用対効果を考えた上で、自分の好みを反映させていきたいですね。
販売しているメーカーにの違いによる価格差
まず一つ目の違いはメーカーによる価格差です。
無垢材はハウスメーカーや工務店を通して購入施工するケースが多いかと思いますが、施主支給と言って、自分で購入して現場に納品して施工してもらうという手段もあります。
自分で購入する場合は、ネットでの注文が多いかと思いますが、ネット上にも様々なお店があります。
そのお店毎に値段が違ってきます。
メーカーで高級どころですと、マルホン(MARUHON)、EIDAI、WOODONE・・・などなど。
施工店を通して購入という流れになりますが、値段は高いです。
値段は高いですが、やはりそれだけあって、見た目も品質も非常に良いです。
この質感はサンプルを取り寄せても良く分かるほどしっかりとしています。
ショールームもありますので、実際に床に貼った雰囲気も確かめることができます。
そしてネット上で購入できるものだと、メーカーに比べて安価です。
その上、値段も出ていますので、見比べやすいです。
また、輸入建材を扱うサンワカンパニーの無垢材もメーカーのものに比べると安価ですが、変わった種類もありますので、人とは違う雰囲気を作りたい場合やアクセントとしても楽しみが広がると思います。
樹種の違いによる価格差
一言で無垢と言っても、広葉樹、針葉樹という違いがある上に、広葉樹や針葉樹の中にも様々な種類があります。
どちらかというと広葉樹の方が高い印象ですが、針葉樹の中にも高価なものはあります。
広葉樹で高価とされるものは、ブラックウォルナット、カリン、オークなどなど。
針葉樹では、ヒノキが比較的高価であるかと思います。
樹種の特長については、またの機会に紹介していきたいと思います。
塗装の違いによる価格差
3つ目のポイントは塗装による値段の違いです。
無垢材は、塗装の有無や塗装の方法によって、価格に違いが出てきます。
もちろん一番安いのは、無塗装です。
塗装しないので、その分安いです。
塗装には、浸透性の塗装と薄い膜をつくるコーティング系の塗装があります。
浸透性の塗装は、自然塗装と呼ばれること多く、コーティング系はウレタン塗装と呼ばれることが多いです。
言葉のニュアンスからか、自然塗装と言うと透明で木の色がそのまま出ていて、ウレタン塗装と言うと色をつけた塗装というイメージがあったのですが、ウレタン塗装でもクリアー塗装と言って、透明の塗装もありますので、その場合は、木の色をそのまま活かすことが出来ます。
値段的には、自然塗装の方が安く、クリアー塗装、着色塗装というように高価になっている印象です。
グレードの違いによる価格差
4つ目のポイントは、グレードによる値段の違いです。
グレードとは何か?というと、木には、節や割れ、入り皮などの特長があります。
自然のものだからこそ出て来るものではありますが、一般的に、マイナスポイントとみなされます。
さすがに割れているものはまずいかとも思いますが、節や入り皮は、それがあるから商品として扱えないというものではないです。
ですが、グレードとしては、節や入り皮があるものは、低いグレードとして位置づけられています。
同じ樹種の中でも、Aグレードは、節や入り皮が入っていないものとして高く、グレードが下がるにつれて、節や入り皮が多いという特長があります。
そして、このグレードは高い方が良いというわけではなくて、中には、「木の節や入り皮が多い方が雰囲気が出て好き。」という方もいます。
同じ樹種でも雰囲気は大きく変わってきますので、値段だけではなく、好みで選べるポイントかとも思います。
床暖房対応の有無による価格差
最後に5つ目のポイントは、床暖房に対応しているか否かです。
無垢の床材は、天然のものであるがゆえに、伸縮を大きく繰り返します。
複合フローリングももちろん木ですので、伸縮はありますが、それ以上に無垢材は伸縮します。
伸縮するというのは、夏は湿気を含んで膨張し、冬は乾燥するので縮むという具合です。
床暖房を使うとその熱で、伸縮が激しくなり、床材がそったり隙間が広がる可能性が高くなります。
それゆえに、床暖房に対応する為には、特殊加工が必要となってきます。
結果価格はかなり上がります。また、無垢材の樹種や幅も含めて商品数はぐっと少なくなります。
なので、床暖房を使う場合は、複合フローリングや、突板のフローリングを使う場合が多いです。
中には、「隙間やソリは味!」と割り切って、覚悟の上で無垢材を選ぶ方も居ます。
以上が値段の違いを生む5つのポイントとなります。
どんな雰囲気の空間にしたいのか、また予算はいくらなのか、床暖房は必須かどうか、そしてグレードはどうするか?
というように、自分の好みと予算を基準に判断してくと、お好みの無垢材に出会えると思います。
床は、家の中で大きく雰囲気を変えるポイントです。
予算的な都合で家全体を無垢にできなかったとしても、リビングだけとか寝室だけとか、部分的に無垢を取り入れるのもありですね。
今回のポイントでは入れてないですが、無垢材のUNIとOPCの違いによっても値段差は出てきますね。
無垢材は非常に奥が深いですが、やりがいのあるポイントですので、雰囲気にこだわりたい方にはおすすめです。