注文住宅の新築やリフォームでこだわりのポイントとして床材選びも重要度が高いのではないでしょうか?
色やデザイン、雰囲気等も大きく変わってきますし、面積的にも大きいためデザインの多くの要素を決定づけるポイントになるかと思います。
「リビングは絶対に無垢にする!!」という声も多い為、床材にこだわるなら無垢が良いという方も少なくありません。
ですが、「無垢って実際のところ何?」という疑問をお持ちの方も多いのでは?
とも思うわけです。
フローリングというと、一般的には、複合フローリングの意味合いで使っていることも多く、また複合フローリングと言っても、見た目は天然の木ですので無垢材との違いがいまいち分からない。
そこで、床材の種類と無垢と複合フローリングの違いについてまとめてみました。
フローリング(床材)の種類
まずはじめに、フローリング(床材)種類ですが、大きく分けて2つ分類されます。
①無垢材
②複合フローリング
の2つです。
各々説明する前に、そもそもフローリングの定義を紐解くと、
フローリングとは、床を覆うための木質系の素材、およびそれらを用いた床のこと。
と定義されています。
日本農林規格(JAS)で、フローリングは2種類に分かれており、「単層フローリング」、「複合フローリング」と分類されてます。
この「単層フローリング」がいわゆる「無垢材」にあたり、「複合フローリング」を主に「フローリング」と呼んでいるケースが多いです。
注文住宅や分譲住宅の新築で標準仕様と銘打って一般的なものとして扱われているフローリングは、主に「複合フローリング」を指しています。
「オプションで無垢材を選びますか?」と言う会話は、住宅の業界では一般的に言われている会話です。
ここで、「単層フローリング」を選びますか?とはまず聞かれないですね。
その為、「無垢材とフローリングどちらを選びますか?」というように、より分かりにくくなっているのではないかな?と思われるわけです。
そもそも、無垢材もフローリングですので・・・。と言うわけで、ここでしっかりと整理しておきましょう。
実は、単層フローリングと複合フローリングという名称から違いを見ていくとスッキリと違いがわかります。
無垢と複合フローリングの違い
上の写真は、無垢材のサンプルを横からみたものになります。断面写真ですね。
無垢材は単層フローリングと言うだけあって、一枚ものの木となっています。
なので、横から見た模様は、木の年輪が出てきています。
これに対して、下の写真が複合フローリングです。
複合フローリングは、基材と言われる複数重ねた部材の上に化粧用(仕上げ用)の木材を貼ったものとなります。
基材に用いられるのが、合板、ベニヤ、MDFなど様々な種類のもので構成されてり、その上に、天然の木材を貼ったものが複合フローリングとなります。
様々な材料を複合してフローリング材としていることが名称からも分かります。
断面から見ると無垢材との違いが明確ですよね。
完成した建物の床材を見ると、無垢材と複合フローリングの違いをみた時に、「なんとなく無垢材が雰囲気あって良いなぁ」という感じで具体的な違いが分からなかったりするのはこの為です。
この基材の内容によって、同じ複合フローリングの中でも、防音性能や、耐久性などが違う商品が出てきています。
また、複合フローリングは、突板(つきいた)や挽板(ひきいた)という違いもあります。
突板は、0.3mm程度のシート状に木材をスライスしたものを化粧材として貼ったものに対して、挽板は、2mm程度の厚さのものに、のこぎりで引いたものを貼るようになります。
2mmという厚さを厚いか薄いかというのは、日常生活の中では、少しの違いに感じるかもしれないですが、0.3mmと比べると約7倍もの厚さの違いがあるわけです。
その違いが質感や耐久性、また価格に影響を及ぼします。
無垢材とフローリング材のどちらを選ぶかということですが、やはり、各々にメリットデメリットが出てきますのでそれを十分考慮した上で、選択していきたいところですね。
メリット・デメリットに関しては、下記コンテンツをご参照ください。
また無垢材にもUNIやOPCと言う違いもあります。
フローリングと一言で言っても実に奥が深いです。
仕上げの大事なポイントですので、こだわりのある空間をつくるには十分に検討したいポイントですね。