住宅ローンの審査において、まず気になるのは、
自分の年収や貯金で審査が通るのかどうか?
また金利はいくらになるのか?
ということですが、
住宅ローンは通っても、団信の審査で不可になるのではないか?
という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?
中には、既往症があり団信を否決されたので、住宅ローンは組めない。
と思いこんでいる方も少なからずいるかと思います。
そんな、住宅ローンの団信の考え方についてご紹介していきたいと思います。
住宅ローンと団体信用生命保険の仕組み
まず住宅ローンと団体信用生命保険の仕組みについて説明します。
住宅ローンと団体信用生命保険はセットになっており、
ローン審査は承認であっても、団信が不可だと住宅ローンも不可。
という結論に至ります。
団信の審査って実はかなり重要なことではあるのですが、
基本的には、事前審査の段階では、団信の審査はしないで進めます。
そして、本申込の時に団信の申込書と告知書を提出するという流れになります。
不動産取引は通常、事前審査をもとにして、契約が進みますので、
契約完了後に団信が通らない・・・
という危険性もゼロではありません。
もっとも、ローン特約と言って、住宅ローンが否決の場合無条件での契約解除という特約がありますので、
深刻な問題にはならないとは思いますが。。。
いったん買えると思った物件が買えないとなると心理的なダメージは大きいですよね。
既往症がある方や告知事項がある方は、
住宅ローンの事前審査の段階で団信の申し込みをすることもできますので、
不安がある場合、不動産会社もしくは建設会社の担当の方に早めに相談するか、自分自身で団信の審査を進めてみると良いかと思います。
関連:既往症で団信に入れない不安がある場合におすすめできる住宅ローンを検討してみた。
団信なしで組める住宅ローンは存在するのか?
そもそも団信なしで住宅ローンを組むことはできるのか?
都市銀行やネット銀行、信用金庫等の住宅ローンの商品は、基本的には、団信の加入が必須となっております。
そのかわり団信の保険料は、銀行等が負担となっており、3大疾や8大疾病、がんの特約などについては、金利上乗せだったり、無料としていたり、年払いとしていたりと、その部分は金融機関のサービスによってまちまちです。
特約の有無は、問わないのですが、そもそもの団体信用生命保険に入らないと住宅ローンを組めないこととなっております。
フラット35については、団体信用生命保険が必須ではありません。
その分、団信は有料となっていて、任意となります。
支払い方法は、年払いでの支払いが基本となります。
その保険料はどれぐらいかと言うと、仮に1000万円を35年払いで借りた場合の団信の総額は、
745,400円。
2000万円の借入だと約2倍となるとのことです。
※http://www.flat35.com/simulation_danshin/pdf/reference_yp_flat35.pdfより引用。
仮に4000万円の住宅ローンだとすると、約300万円程度となります。
そう思うと、団信が無料って当たり前のように書かれていますが、実はかなりのサービスだと思うわけですね。
フラット35の場合、団信は任意ですので、団信なしで組むことは可能は可能です。
ですが、当然、万が一の時の保障は、団信がないとありません。
例えば、病気をする前から入っていた生命保険があってそれを返済に充てるとか、
何かしらのプランで返済を計画できる方は、この方法でもよいのかと思います。
とはいえ、万が一のことがあって、ローンを家族に残してしまうというのは、避けたいところですね。
ちなみに、念のためですが、、、
既往症がある方で団信の申し込みにおいて、告知をしなかった場合はおそらく団信は通ります。
ただし、当然ですが、万が一のことがあった場合に告知義務違反として、保険金がおりないという事態に遭遇すると思われますので、その辺はルールにのっとって取り組んでいただきたいところです。
では、既往症を持ちながらなんとか、団信に入ることはできないのか?
と、思うわけですが、そんな嬉しいサービスがありました。
トライしたいのは「ワイド団信」付きの住宅ローン。
ワイド団信って何???
というところから、ご説明していきたいと思います。
まず、団信は、団体信用生命保険の略語でありますので、商品としては、保険商品になります。
住宅ローンをどこの銀行で借りようか?と悩みますが、団体信用生命保険をどこの保険会社にしようか?
と悩むことはまずないかと思います。
というのも、各銀行が指定の保険会社の団信を使っていますので、住宅ローンは〇〇銀行で団信は〇〇保険会社とはならないわけです。
つまり、銀行によって、団信の審査内容は異なるが、住宅ローンの銀行を選んだ時点で保険会社は決まっているということ。
そして、保険会社によって、保障の引き受けの商品が違うとともに、審査基準も異なります。
ワイド団信は、引き受け緩和型の保険商品で、既往症があって、一般的な団信に入れない場合も、保険料を多めに払うことで、引き受けますよ。
という商品になります。
団信は、前述したとおり、住宅ローンの場合無料とされていますので、既往症がある場合や、団信に何らかの理由で断られたということがない限り、そんなに保険会社を気にする必要はなく、加入しているのかと思います。
ですが、逆に考えると、団信に不安がある方は、保険会社(ワイド団信を扱っている保険会社)から選ぶのが実は有効ではないか?
と思います。
保険会社の例をあげると、
三菱UFJ銀行ですと、クレディ・アグリコル生命保険株式会社。
みずほ銀行は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社。
住友系の銀行は、三井住友海上火災保険株式会社もしくは、住友生命保険相互会社。(商品によって異なります。)
楽天銀行も、住友生命保険相互会社。
というように様々保険会社は異なります。
では、どのような既往症があってもワイド団信に加入できたケースがあるかというと、
糖尿病、脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症・痛風
狭心症、心筋梗塞、不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症)
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、脳動脈瘤(脳動脈解離)、てんかん、ギランバレー症候群
うつ病・うつ状態、自律神経失調症、適応障害、不安障害、強迫性障害、パニック障害、睡眠障害、神経症
肝炎・ウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープ
緑内障、白内障、網膜剥離、難聴、副鼻腔炎
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデス
貧血、赤血球・白血球の数値異常
妊娠、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎
引用元:http://www.jibunbank.co.jp/products/homeloan/insurance/
というような引き受け実績があるようです。
ただし、病名だけで決定が出るわけではないとのことですので、実際は申し込んでみないと分からないということなのでご注意ください。
住宅ローンの事前審査とも共通して言えることですが、
住宅ローンも団信も審査は様々な条件を考慮して決定されますので、
まずは事前審査と団信の申し込みを早めに進めた方が良いのかなと思います。
ちなみに、ワイド団信を利用する条件としての保険料は、金利0.3%の上乗せが多いようです。
なので、ワイド団信の利用を検討したい方にとっては、住宅ローンの金利と含めて、どこの銀行で住宅ローンを組むのかが重要になるかと思います。
個人的には、じぶん銀行をおすすめしています。
なぜ、おすすめかは下記コンテンツをご参照ください。
→既往症で団信に不安がある場合におすすめできる住宅ローンを検討してみた。
普段、接客していて思うのは、若い方でも既往症があり、団信が通らずにローンが組めないという方が、思っている以上に多いという実感があります。
いつ、どういう病気になるのか、ならないかは、誰にもわからないわけですので、住宅ローンは組めるうちに組んでおいたほうが良いのかなとも日増しに思います。