耐震等級3,耐震等級4,耐震等級5

耐震等級という制度をご存知でしょうか?

2001年(平成13年)10月 に、品確法性能表示制度がスタートして、耐震等級という構造を評価する制度が始まりました。

新築一戸建ての広告でも時折、耐震等級2取得とか、耐震等級3取得とか、記載されているのも見かけます。

よくある質問で「一番強い等級は何ですか?」という質問。

最高等級は、耐震等級3ですが、「耐震等級4とか5とかそれ以上に強くすることはできるんですか?」という質問も時折あります。

ここでは、耐震等級の制度について、分かりやすく紹介をしていきたいと思います。

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耐震等級1と耐震等級2と耐震等級3の違い

耐震等級という制度は、建築基準法で規定されている耐震強度を基準として、

建築基準法と同程度の建物は耐震等級1

建築基準法の1.25倍の強度の建物は耐震等級2

建築基準法の1.5倍の強度の建物は耐震等級3

とされています。

1.25倍とか数字だけは比較的覚えやすいですが、これだけだと非常に曖昧なので、もう少し詳細を見ていきます。

耐震等級の定義は?

耐震等級制度の定義を見ていきましょう。

耐震等級で、見ている強さには、2つの強さについて考えられています。

・倒壊・・・建物が倒れてしまわない強度

・損壊・・・大規模な修理を必要としない強度

の2つです。

一番こわいのは、人命に関わる倒壊ですね。そして損壊も、その後の生活に大きく関わってきますので重要です。

 

この2つの内容に対して、耐震等級の定義が決められています。

一般社団法人 住宅性能評価・表示協会 によると

極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震力が建築基準法で定められており、性能表示制度ではこれに耐えられるものを等級1としています。

想定する地震の揺れの強さは、地域により異なりますが、この揺れは、東京を想定した場合、震度6強から7程度に相当し、関東大震災時の東京、阪神淡路大震災時の神戸で観測された地震の揺れに相当します。

とされています。

そして、損壊に対しては、

希に(数十年に一度程度)発生する地震力が建築基準法で定められており、性能表示制度ではこれに耐えられるものを等級1としています。
想定する地震の揺れの強さは、地域により異なりますが、この揺れは、東京を想定した場合、震度5強に相当します。

とされています。

要約すると、震度5では、重大な損壊はなく、震度7でも倒壊しない基準が耐震等級1と読めます。

※あくまで想定ですので絶対大丈夫と保証するものではないのでご注意願います。※

 

ここで基準とされているのは、地震力に対しての強度です。

この地震力の1.25倍、1.5倍の強度に耐えられる基準で耐震等級2、耐震等級3と決まっています。

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耐震等級の4、5という建物はあり得るのか?

耐震等級の制度は、耐震等級3が最高とされており、耐震等級4、耐震等級5はありません。

ですが、0.25倍ずつ加算されていくことを見ると、耐震等級4では、1.75倍、耐震等級5では2倍とも考えられます。

 

という発想のもと考えると耐震等級3よりも強い強度を求めたくなるというのも分からなくはありません。

ですが、耐震等級を考える時には、文字通り、「震えに耐える」ということですので、強くして揺れに対して真っ向から耐える力ということです。

その強さを得る為には、壁を増やしたり配置を検討したり固くするという方向で考えます。

ですが、固くするといなす力は失われていくので、それが必ずしも良いこととは考えがたいと僕は思っています。その結果、耐震等級も3でストップしており、4とか5とかは存在していないのではないかと思います。

そうは言っても、もっと強くしたい場合にはどうすれば良いか?

強いという言葉には、「地震が起きても問題ない。」ということですね。

であるならば、耐震の方向へ固くするよりも、いなす方向も取り入れた方が良いと個人的には思います。

「柔能く剛を制す」と言いますが、地震も剛で備えるよりも柔を取り入れる方が良いと言う感覚です。

建築にとって柔とは?

制振構造や免震構造を取り入れていくということの方が、耐震等級4、耐震等級5という発想へ進むよりは良いのではないでしょうか。

制振は、地震力をゴムのようなもので吸収することで躯体の損傷を防ぎます。

そして、免震は建物と地面の縁を切ることで、地震力そのものを躯体へ伝えないようにする装置です。

免震を極論すると、「建物を空中に浮かせれば地震力は関係ないよね。」という発想です。

実際には、建物を浮かしておくことは出来ないので、さまざまな装置が研究開発されていますが、意味あい的には、地震力を伝えないということですので、イメージしてもらえるかと思います。

 

実際に、耐震等級の制度において、免震構造が確認された場合は、そもそも耐震等級制度の評価をしないとあります。

逆に言うと、免震構造であれば、耐震等級は必要ないとも言えるのではないでしょうか。

関連:耐震・制震・免震の費用と違い。メリット・デメリットの比較表をつくってみた。

まとめ

以上をまとめますと、

・耐震等級は3が最高等級。

・耐震等級4,耐震等級5はない。

・耐震等級3より強い家を求めるならば、制振や免震を検討する。

となります。

住宅においては、免震はまだまだこれからの普及ではありますが、制振は価格的にも身近になってきていると思います。これから新築や大規模修繕を検討される場合には、制振構造にすることも検討されるのは良いと思います。

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