大きな地震がある度に耐震等級を取りたいと言う方も増えてきているように思います。
そしてハウスメーカーや工務店も、それに合わせて耐震等級を取ることが増えてきていると思います。
また、注文住宅の場合においても耐震等級を取りたいという方ももちろんいます。
とは言え、耐震等級を取得する為には、申請費用がかかったり、それ相応に強くする必要がありますので、その分本体価格があがることもあります。
安心・安全の為の費用ですので、重要なポイントだとは思います。
そして、実は耐震等級を取る上でのメリットは地震保険にまで及びます。
個人的には、耐震等級を取るメリットは、本当は地震保険にあると思っています。
というのも、地震保険には、耐震等級割引があるからです。
ここでは、耐震等級と地震保険の関係について紹介していきます。
地震保険と耐震等級割引の関係
耐震等級は、3段階に分かれた地震に対する強さの評価です。
耐震等級1,耐震等級2、耐震等級3とあり、耐震等級3が一番強いものとなります。
耐震等級について詳しくは下記コンテンツに記載しておりますのでご参照ください。
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地震保険は、火災保険とセットでつけられる保険であり、地震の場合に火災保険の保険金額の半分を上限として保険金が支払われるものとなります。
火災保険もそうですが、地震保険はここ数年でかなり見直しがされており、地域差もありますが、地震の度に保険料は高くなっていると言えます。
その中で、耐震等級を取得すると、地震保険料が安くなるというメリットがあります。
耐震等級はそもそも倒壊や損傷リスクが下がる評価ですので、ある意味当然とも言えるのかもしれませんが。
どれぐらいの割引になるかと言うと、
2001年10月1日以降~2014年6月30日以前始期契約においては、
耐震等級1 | 10% |
耐震等級2 | 20% |
耐震等級3 | 30% |
でしたが、2014年7月1日以降始期契約になると、
耐震等級1 | 10% |
耐震等級2 | 30% |
耐震等級3 | 50% |
というように、割引率が拡大されています。
耐震等級を取る本当のメリットが割引だと思うワケ。
「耐震等級はとった方が良いですか?」
という質問に対して、自分の回答としてはYESです。
とは言うものの、僕自身が家を建てた時は、耐震等級は取得しなかったです。
理由は、耐震等級を取得するのにも費用がかかるので、実際に耐震等級に相当する強度が確保できていれば、敢えて評価を取得する必要はないだろうという判断です。
耐震等級の評価をとったから耐震性能があるわけではなくて、同じ耐震性能を有していても、評価を取得しなければ耐震等級は認められません。
売るためならともかく、住む為にはあえて取らなくても良いかなと思ったわけです。
ですが、実際に住んでから地震保険を更新する度に、やっぱり耐震等級とっておけば良かったと思うわけです。
そして、耐震等級3だったらどんなに良いかと思うわけです。
実際に、耐震等級を取得する費用は、10年もすればペイできることがほとんどだと思います。(構造にもよりますので、建てる会社によっても変わってくると思いますが。)
なので、耐震等級をあえて取得する意味は、耐震等級割引にあると思っていますし、その効果は年々増していくのだろうなぁと、軽く後悔混じりに思っています。
耐震等級を取得する+αのメリット
なお、耐震等級を取るもう一つのメリットは、それによって、贈与税の非課税枠の増枠や、フラット35Sへの対応など、さまざまな優遇制度を取得する為の条件として使えるという点です。
地震保険料割引や各種優遇制度を活用するのであれば、取得費用をかけてでも耐震等級2以上を取得することによって、金銭的にもメリットが出てきます。
耐震等級の取得を考えている方の多くは、耐震性能について考えているとは思いますが、優遇制度の利用という視点でも検討してみると、耐震等級を取らないメリットはさほどないのではないかと思います。
耐震等級を取るデメリットがあるとしたら、その分間取りに制約がかかってくる(構造優先)ということが考えられますが、大手ハウスメーカーは、オリジナル構法そのもので耐震等級3を取得しているところもあります。
その場合は、間取りは全く関係なく、そのハウスメーカーで建てればもれなく耐震等級3が取れるということもありますので、この場合は、申請費用がかかったとしても取得しておいた方が良いでしょう。
耐震等級は、新築前に申請して取得する必要がありますので、最初の計画段階の時には、取得するのか否かを決めておくことが大事です。
新築を検討している方にとって参考になれば嬉しく思います!