2階のリビングの階段に扉がなくて寒い!
3階建ての新築建売住宅でよくある間取りですが、「寒いのになんでドアがないの・・・!?」
という悩みがつきものでした。寒いのは分かっていながらドアを設置できない理由もあり心苦しくとも対策として、ロールカーテンの仕切りを紹介したり、グレーゾーンの工事として完成して引き渡し後にリフォーム工事としてアウトセットの扉を設置したりすることがありました。
というのも、もともとは消防法の法律上、設置できない場合があったからなのですが、自治体によっては、省エネの観点からリビングの階段に扉をつけられるようになりました!!!
これは、リビングの階段の寒さ対策として朗報です!!
こちらでは、リビングにドアが設置できなかった理由と、ドアが設置できるようになったことで寒さ対策はどう変わるのかを紹介していきます!
目次
2階リビングにドアが設置できなかった理由
3階建ての建売住宅などで良くみる間取りで、2階のリビングにドアがないというものは良くあります。
入居後にリビングの寒さ対策を検討している方には、このパターンの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば図のような間取りは、2階にリビングがありますが、上に上がる階段にも下に降りる階段にもドアが設置してありません。
1階や3階は廊下になるので居室への影響はないのですが、2階のリビングは寒い!
「なんでドアをつけてくれないんだろう・・・・・!?」
と思うのですが、ドアを設置できない理由は、消防法によるものでした。
避難を考えた時に、3階から1階へ降りる時に、ドアをあけることなく避難できることが条件とされています。その為、リビングにドアは設置できないという事情があります。
もしもドアをつくるとしたら、階段室を設けて廊下をつくることで、階段室のみで3階から1階への導線をつくり、2階のリビングへは、階段室のドアを開けてリビングに入るという間取りを設計する必要がありました。
それをすると、廊下が必要になる分、リビングの面積は減ってしまうので、やむなく階段にはドアは設置しないということが多いですね。
リビングにドアを設置して良いことに!
やむなくリビングにドアをつけないケースが多かったのですが、昨今の省エネ対策を考えた時に、リビングにドアを設置できない状況はあまりに非効率ということに注目が集まってきました。
その結果、2019年現在、消防法よりも省エネを優先すべきという解釈となり、リビングの階段にドアを設置できることになりました。(※自治体によってどちらを優先するかの解釈が異なるようです。)
これは新築の時も同様です。
これで「リビングの寒さ対策から開放される!」と嬉しくもあります。
致し方ないという説明しかできなかったものが、堂々とつけられるのは嬉しいですね!
リビングの寒さ対策を検討するなら扉の設置がおすすめ!
これまでは、新築においてドアが設置できなかったことから、新築の引き渡し後に二期工事という名目のもと、あくまでお客様の自己責任という形で、こっそりとドアを設置することもあったり、なかったり・・・
完了検査後までは、役所も確認のしようもないので、完了検査が終わったら設置するということがあったりなかったり・・・
ですが、堂々と設置できるようになるなら、これから新築する方は、遠慮なくドア設置を希望すると良いですよね!
ドアをおすすめする理由は、カーテンに比べると熱が逃げにくいですし、開閉もやはり楽ですので。
費用はカーテンに比べると高くはなってしまいますが、カーテンも工事を依頼するとなるとさほど変わらない金額での設置も可能です。
であるならば、ドアの方が費用帯効果が良いと考えられます!
今すぐリビングの寒さ対策をしたい場合
とは言え、既に住んでいて今から寒さ対策をしたい!という場合次のパターンがあります。
・アウトセットドアの設置
・カーテンの設置
リビング階段の寒さ対策の方法はこのどちらかではないかと思います。
優先順位として、アウトセットドアが設置できる場合は、アウトセットドアの設置がおすすめ。
透明なドアだとカッコイイですね。特注だと思いますが、意匠的にもスタイリッシュに設置できます。
他にも規制品でたくさん種類はありますので、リビングの雰囲気に併せて選ぶと良いですね。
間取り的に、ドア設置ができない場合がありますので、その場合はロールカーテンの設置がおすすめです。
カーテン設置という単純な方法でも効果はあります。
実際に、建売を購入されたお客様で2階のリビング階段にロールカーテンを設置しているご家庭も多いです。
ロールカーテンは1cmからサイズを指定できるものもありますので、階段の幅に併せてオーダーして設置することができます。
ドアを引くスペースが間取り的にないなど、どうしてもドアが設置できない場合はカーテン設置がおすすめです。
リビング階段が吹き抜けやスケルトン階段になっている場合
吹き抜けかつスケルトンの階段の場合は、そもそも省エネ性能よりも見た目重視の設計ですのでいかんともし難いものがあります。
全面をカーテンで仕切るというのも現実的ではありませんし、見栄え的にも微妙すぎます。
この場合は、吹き抜け空間も広げて広い空間ではありますが、エアコンとサーキュレーターを併用して空気の循環を測ると良いですね。
寒さ対策には、上に溜まっている暖気を循環させるように上に向かってサーキュレーターで風を送ります。
暑さ対策では、下に溜まっている冷気を部屋全体に行き渡るように下向きにします。
冷たいのは下、温かいのは上をベースに空気をかき回すイメージで循環させると良いしょう。
アイリスオーヤマのサーキュレーターはわりとおすすめです。部屋の空気を撹拌させるために上下左右に首を振りますし、風量も強力です。
さらに18畳用となっていますので、リビングにもおすすめです。
なお、これから新築する場合で、吹き抜けの大空間にしたい場合は、全館空調システムの導入がおすすめです。
リビングの寒さ対策で省エネも!
リビングの寒さ対策で快適空間になるのが一番の目的ではありますが、省エネにも繋がるのも嬉しいポイントですね。
年々強くなる台風や暑さを見ていると、省エネの環境対策は切実な問題としてクローズアップされてきていますが、家庭の問題としても、省エネで電気代が抑えられるのは重要なメリットです。
リビングが寒いと感じているのであれば、この機会に対策を検討してみてはいかがでしょうか?
また、寒さ対策としては、窓からの冷気を抑えるインプレスやプラマードUの二重サッシもおすすめですよ。
教えて下さい!2019年からリビング階段にドアをつけられるようになったというのは法令改正などでしょうか?
HMさんに消防法で付けられませんよ!と言われて困ってます。何処かに根拠があれば教えてください。
ご質問ありがとうございます。
結論から言うと、自治体によってOKかNGかが異なっています。
3階建てで、階段室を設けない場合は、現在も消防法では設置不可です。
ですが、2019年から省エネを優先する観点からリビングドアの設置をOKとしている自治体もあります。
結論的には、自治体によるということなります。
ですので、建築される地域の区役所や市役所の建築指導課で確認することをおすすめします。