2017年の住宅に関する補助金も始まってきました。
今年に新たに運用されている制度として、
「住宅ストック循環支援事業補助金」があります。
制度の概要を見ると情報が盛りだくさんでなかなか難しい内容かと思います。
なので、今回は、住宅ストック循環支援事業補助金とはどんな制度なのか?
分かりやすく説明していきたいと思います。
※分かりやすく説明する為に、ポイントのみご紹介しています。
詳細の内容は省略しますので、
詳細情報は、国交相の運営する住宅ストック循環支援事業補助金事務局の
ホームページをを参照してください。
住宅ストック循環支援事業の補助金対象となる3つのパターン
住宅の補助金の対象者となる方と言っても様々なパターンの方がいます。
例えば、リフォームするのか、建替えるのか、それとも中古を買ってリフォームするのか?
もしくは、建売住宅を買うのか?などなど。
まずは、この住宅ストック循環支援事業の補助金が使えるのかどうか?
が気になるところかと思います。
なのでこの補助金が使えるパターンを整理しますと下記の3パターンとなります。
①住んでいる家をリフォームする場合。
②中古を買って、リフォームする場合。(リノベーション)
③新築する(建替える)場合。
の3パターンに応じて補助金がもらえます。
そして、大前提としての注意事項があります。
それは、いずれの立場においても、
工事を依頼する会社が、「住宅ストック循環支援事業に登録」
していることが条件です。
なのでこの住宅ストック循環支援事業補助金を使いたい場合は、
依頼する会社を選ぶ必要が出てきます。
ここ最近の補助金の仕組みとして、
このように業者を選別しているパターンが多いですね。
業者のスキルアップも補助金を活用して促しているということかと思いますが。
図解するとこのようになります。
では、次に、それぞれの状況に応じて、
A.対象となる工事内容はどんな工事なのか?
B.補助金限度額はいくらか?
C.対象となる契約や工事の時期はいつからいつまでか?
の3つについて分かりやすく説明していきたいと思います。
①住んでいる家をリフォームする場合。
「住宅ストック循環支援事業補助金」の中の「住宅のエコリフォーム」というパターンになります。
A.対象となる工事内容はどんな工事なのか?
工事内容をざっくり言うと、
「断熱工事」か「エコ設備を3種類以上設置する工事。」
が必須の対象工事となります。
それにプラスして、一緒にやるなら、
・バリアフリー工事
・劣化対策工事
・耐震改修工事
・リフォーム瑕疵保険への加入
に対しても補助金を出しますよっという制度となっています。
これらの工事の内容に対して、補助金額がいくらと決まっています。
例えば、節水型のトイレで24000円。バリアフリーの手すり設置で6000円。
というようにそれぞれに設定されています。
B.補助金限度額はいくらか?
補助金の限度額は、
30万円/戸(耐震改修を行う場合 45万円/戸)
となっています。
この耐震改修を行う場合とありますが、
補助金の対象の条件として、
エコリフォーム後の住宅が耐震性を有すること
とありますので、
耐震工事も併せて行う必要も少なからずあるかと思われます。
この補助金を使う場合は、耐震性について業者に
確認することをおすすめします。
C.対象となる契約や工事の時期はいつからいつまでか?
補助金制度を調べる時のポイントは、
契約日、着工日、申請日、完了報告日
の4つの日付があてはまるかどうかをチェックすると、分かりやすいです。
では、それぞれがいつからいつまでかというと、
契約日、着工日は、
「予算成立日(平成28年10月11日)」と「事業者登録を行った日」
のいずれか遅い日以降。
申請日は、平成29年1月18日~遅くとも平成29年6月30日
完了報告日は、遅くとも平成29年12月31日まで
です。
※補助金予算の状況によって変更となる場合があります。
②中古を買って、リフォームする場合。
以前触れたこともある補助制度ですが、
住宅ストック循環支援事業補助金としてまとまりました。
関連:若者の補助金
この制度は、中古を買ってからリフォームするという流れです。
A.対象となる工事内容はどんな工事なのか?
工事内容だけではなく、購入対象となる中古住宅にも制限があります。
それは、
「インスペクションが実施され、既存住宅売買瑕疵保険が付保されるもの」
となります。
欠陥住宅ではなくて、保険もつけられる品質の保証が出来るものとも言えます。
関連:中古住宅の診断・ホームインスペクションとは?費用と調査項目について
対象工事としては、上記の「住宅のエコリフォーム」の内容と同じです。
ただし、独特の要件として、購入者の「年齢制限」があり、
「予算成立日(平成28年10月11日)において、40歳未満の者」
となっています。
B.補助金限度額はいくらか?
こちらの補助金額は、
50万円/戸( 耐震改修を行う場合 65万円/戸 )
となっています。
C.対象となる契約や工事の時期はいつからいつまでか?
こちらでポイントとなる日付は、
契約日、引渡日、申請日、完了報告日の4点となります。
売買契約日は予算成立日(平成28年10月11日)~遅くとも平成29年6月30日
引き渡しが、予算成立日(平成28年10月11日)と事業者登録を行った日のいずれか遅い日~遅くとも平成29年12月31日
申請日は、平成29年1月18日~遅くとも平成29年6月30日
完了報告日が、遅くとも平成29年12月31日まで
となっています。
もう少し整理すると、今日、平成29年1月27日以降で考えてみると、
遅くとも2017年6月30日までには、中古住宅の売買契約かつ申請をして、
2017年内に引き渡しと完了報告を終えてくださいね。
と言えるかと思います。
ただし、補助金の国の予算もありますので、もしもなくなったらその時点で終了となる可能性もありますよ。
という点は注意!
③新築する場合。
最後にリフォームじゃなくて新築は?
という場合ですが、これも対象となります。
その条件は、「解体して建て替えること。」
つまり一つの建物が新しくなるならOKということです。
土地を買って、その上の新築は、解体がないのでダメというわけです。
あとは、解体する建物は耐震性のない建物で、新築は居住用が条件です。
A.対象となる工事内容はどんな工事なのか?
工事の条件については、新築の場合はある意味分かりやすいのですが、
住宅の性能によって、3段階と長期優良住宅か否かで2段階。
計6パターンの区分となっています。
ちなみに、ちなみに性能レベルの違いについては、BELSの基準によります。
BELSについては、細かく知ろうとするとかなり専門的になりますので、
また別の機会に分かりやすく紹介していきたいと思います。
B.補助金限度額はいくらか?
補助金の限度額は、
50万円/戸
です。
C.対象となる契約や工事の時期はいつからいつまでか?
住宅ストック循環支援事業補助金の新築の場合期日のポイントは、
解体の時期、新築の着工日、完了日、補助金申請日、補助金の完了報告日
の5つの日程。
エコリフォームの場合は契約日でしたが、
工事の着工、完了日がベースとなるのが注意点。
また、解体の日が絡んできますね。
まず解体の日、すなわち滅失登記の日ですが、予算成立日(平成28年10月11日)の1年前の翌日~遅くとも平成29年12月31日まで。
着工は、予算成立日(平成28年10月11日)と事業者登録を行った日のいずれか遅い日以降
完了が、遅くとも平成29年12月31日。
補助金の申請は、平成29年1月18日(予定)~遅くとも平成29年6月30日
補助金の完了報告は、遅くとも平成29年12月31日まで。
となっています。
端的にまとめると、今年の6月30日までには申請して、年末までには完成・報告まで完了してね。
というわけです。
以上、住宅ストック循環支援事業補助金について、分かりやすく解説を試みてみました。
情報に間違いの無いように十分留意して書いていますが、
分かり易くするために詳細を省いていたり、制度の変更または理解違いにより、違っている場合もあります。
なので、補助金を活用しての売買もしくはリフォーム、新築をされる場合は、
必ず相談している事業者もしくは、住宅ストック循環支援事業補助金事務局に確認の上に、計画を進めてください。
補助金額も大きな金額となりますので、後で後悔することのないようにしっかりとチェックしていきたいですね。