地盤改良工事と土壌改良工事の違いをご存知でしょうか?
この2つは全く別の工事ですが、時々同じものと思っている方もいらっしゃいます。
一戸建ての新築工事の打合せをしている中で、こちらは地盤改良工事のことを話しているのに、土壌改良工事だと思ってお客さんが聞いていたため、どうも話が噛み合わないということも・・・。
ここでは、地盤改良工事と土壌改良工事の違いについて紹介していきます。
地盤改良工事は地盤の補強工事です。
一般的に新築する時に改良するのは、地盤改良の方です。
不同沈下を防ぐ目的で地盤改良工事を行ないます。
下記コンテンツにて詳細は記載しておりますので、地盤改良工事の詳細はこちらにてご確認ください。
土壌改良工事とは?どんな時にするの?
地盤改良工事は地盤を強化する為に行う改良工事でした。
それに対して、土壌改良工事とは、土壌汚染を改善する為の工事です。
主な工事内容は、土の入れ替えになります。
古い土を捨てて、新しい土を入れる内容としては単純な工事ですが、費用は数百万円単位でかかってきます。
土壌改良工事が必要か否かは実はかなり重要なポイントではあります。
ありますが、一般的にメジャーではないのは、売買の時に必要となることがあるので、不動産業者や建設業者の間で処理されている為に表に出にくい内容ということも言えます。
また、そもそも土壌改良工事が必要となるケースも限られているということも、あまり知られていない大きな要因だと思います。
土壌改良工事が必要なるのはどういう時?
土壌改良工事は、土壌に汚染が確認された時に行う必要が出てきます。つまり体に有害とされる物質が土壌から出てきた場合に行う改良です。
深さ1.5mなどまで掘って土を出して新しい土を入れ替えるというような工事を行ないます。
この工事内容は、土壌汚染調査を行ってその結果、すべき改良を行ないます。ですが、一般的に建て替える場合は、土壌汚染調査まではしないのが通例です。
ではどういう時に、土壌汚染調査をするかと言うと売買をする時です。土地に関してよくある質問で、「以前は何が建っていたのですか?」という質問があります。
薬品を使う工場だったり、印刷工場、ガソリンスタンドなど、土壌汚染の可能性があるものが建っていた場合、調査をする必要が出てきます。
そして調査結果を受けて必要な土壌改良をするという流れです。
この場合の費用に関しては、土地の売主が支払うことが多いです。なぜなら、その調査結果によっても土地の評価もことなってきますので、売買価格に多大な影響を与えることも多いです。
極端な事例としては、森友問題の土壌汚染、地中障害が同様の話しですね。土壌改良にかかる費用が多大なため、売買金額が極端に下がっていた・・・という問題です。
土壌改良工事した土地でも地盤改良工事は必要なの?
土壌改良工事と地盤改良工事の違いを理解すると、この2つの工事が別物ということは分かるかと思います。
ですが、ごちゃごちゃになって区別ができないと「土地を改良する工事なので一緒で良いのでは?」とも思いがちです。
土壌改良は、土を入れ替えるだけですので、強度には影響は及ぼしません。というか、むしろ固められていない土地ですので、柔らかく補強が必要と考えられます。
この場合も、土壌改良工事をしなかった場合と同様に、地盤調査を行ってその結果として、地盤改良工事を行う流れとなります。
以上、地盤改良工事と土壌改良工事の違いを紹介してきました。
一度、その区別をするとはっきりと違いが分かる内容かと思います。また土地の売買を検討している方にとっては、「以前そこに何が建っていたのか?」というのが思っている以上に重要なポイントになることも合わせて押さえておくと良いですね。