バイオマス発電所が2020年に1.5倍に増え、900万世帯分の電力を担うようになると日経新聞の報道により発表されていました。
地球温暖化のCO2問題に取り組む中で、再生可能エネルギーであるバイオマス発電に、注目が集まってきています。
「バイオマス発電」という言葉。
聞いたことはある。。。
クリーンなエネルギーだよね?!
という印象はありますが、実際のところ、
「バイオマス発電ってどういう仕組み?」
「メリットやデメリットって何?」
という基本的なところって実は曖昧だったりすることも!?
というわけで、今回は「バイオマス発電とは何か?」について、
分かりやすく簡単に説明していきます。
バイオマス発電の仕組みを簡単に説明すると
バイオマス発電は、燃料を燃やして電気をつくることです。
またその排熱も温水や暖房などの熱として利用しています。
燃やして発電するという意味では、火力発電と同じですが、火力発電との違いは燃料です。
天然ガス・石炭・石油などの化石燃料を使うのが火力発電。
対して、
木くず(木質燃料)・トウモロコシ(バイオ燃料)・燃えるゴミ(バイオガス)などを燃料として使うのがバイオマス発電
つまり生物資源になります。
燃料の違いがバイオマス発電かどうかを決定づけています。
燃料の違いをもう少し詳しくみていきます。
木質燃料とは?
木質燃料は、木製チップやペレット、建築の廃材など、木を原料とするものを指します。
建築の廃材においては、解体において、リサイクル法で分別が義務づけられている理由がこういうところにあります。
バイオ燃料とは?
バイオ燃料とは、トウモロコシやサトウキビなどの植物を原料とするものを指します。
具体的には、バイオマスエタノールというように、サトウキビなどからエタノールを生産することによって、エネルギー源としています。
バイオガスとは?
あまり美しくないので画像は割愛しますが・・・
生ごみや生物の排泄物などを原料としたメタンガスをエネルギー源としています。
これぞ再生エネルギーと思うのは私だけでしょうか!?
バイオマス発電のメリット
バイオマス発電のメリットは、再生可能エネルギーという点。
再生可能というよりも再利用というイメージの方が分かりやすいのかもしれません。
バイオマス発電の基本的な考え方に、「カーボンニュートラル」という考え方があります。
「カーボンニュートラル」を直訳すると、「炭素中立」です。
もう少し分かりやすく解説すると、
発電してエネルギーを得ても、Co2の量は変わらないという発想です。
具体的には、木は光合成をしてCo2を減らします。燃やすと当然Co2を発生させますが、減らして増やして0。
つまり中立という発想です。
それが再生可能エネルギーと言われる理由です。
また、クリーンエネルギーでありながら、供給が安定しているという点もあげられます。
クリーンエネルギーの代表と言えば、太陽光発電や風力発電がパッと浮かびますが、天気・天候に左右されますので、供給はなかなか安定できません。
ですが、バイオマス発電の場合、燃料となるものは、貯蔵が可能ですので安定供給が出来ます。
バイオマス発電のデメリット
バイオマス発電のデメリットとしては、燃やして発電するという点から、燃料に有害物質が混ざってしまっていたりすると環境汚染につながるのでは?という点が言われてます。
この点に関してはまだまだ、燃料の基準が整備されていないというのが原因として言えるようです。
また、発電コストが高いという点もデメリットとしてあげられます。
ですが、この発電コストに変化が起こってきているのが、バイオマス発電所が増えている理由となります。
バイオマス発電が増えている理由。
バイオマス発電所が増えている理由として、この発電コストがあげられます。
バイオマス発電のコストを考える時に切り離せないのが、「電力会社の買取制度」です。
太陽光発電所が一気に流行りましたが、この買取価格がどんどん値下がりして、一時の爆発的なブームは納まりつつあります。
そして、バイオマス発電のコストと太陽光発電のコストは同程度となってきているようです。
同程度のコストであるならば、原料が安定している分収支計画がたちやすいメリットが生まれてきます。
結果、バイオマス発電所がますます増えてくるという状況になっているわけです。
エネルギー問題と自然環境。どうにかしてクリーンなエネルギーに変えていく必要があります。
そう思うと、
太陽光発電、風力発電、バイオマス発電と、再生可能エネルギーでの発電の選択肢がどんどん増えてくるのは本当に歓迎すべきことだと私は思います。