建売住宅のメリットをとことん検討してみようと思って絞りだした結果メリットは26コ出てきました。
そのときに併せてデメリットもさまざま考え調べてみたところ、メリットは納得できてもデメリットに非情に違和感を覚えました。
ネット上ににはさまざまなデメリットが出ていますが、建売住宅のデメリットでかかれている内容を抜き出して整理すると主に、12個の内容にまとめられそうです。
この12個のデメリットのうち、確かにデメリットという内容ももちろんありますが、それは言い過ぎでしょ・・・
というような内容もありましたので、この12個のデメリットのうち、本当にデメリットと言えるのかどうか真実を検証していきます!
目次
- 建売住宅のデメリットをまとめると12個だった!
- 「住宅に対する品質のチェックが難しく手抜きがしやすい」は建売住宅のデメリットなのか?
- 外観や間取りを決められない、自由な仕様にできない、使いやすさなどに不満を感じやすいについて
- 「寿命が短いため、長く住めない、長く住む家ではない。」は無茶苦茶。
- 設備の追加・変更が難しい(多額の金額が必要なことも)
- 建築会社を選べない(住宅の販売会社・施工業者を自由に選べない)
- お隣さんが近い
- 資産としての価値が低い場合が多い
- 増改築が難しいケースも(ツーバイだから)
- アフターフォローがしっかりした販売元から購入できるかが不明確
- ブランド・ステータスがない。
- 割安ゆえ、設備などの品質は低い傾向がある(価格重視なので、贅沢仕様ではない)
- 隣近所も同じような外観の建物ばかり
- まとめ~3つのデメリットに集約できました!
建売住宅のデメリットをまとめると12個だった!
ネット上に書いてある、建売住宅のデメリットについてそれぞれ検証していきます。
「住宅に対する品質のチェックが難しく手抜きがしやすい」は建売住宅のデメリットなのか?
まず、このデメリットの意味は、「完成しているので、工事の過程が見られない。」それゆえ「職人が手抜き工事をしていても分からない。」というもの。
確かに完成すると中身は分からないよね!
とも思えるのですが、分からないからデメリットと言い切ってしまうと、正直職人さんに対して失礼じゃないかと思うわけです。。。
それに、万が一手を抜いていたとしても現場監督がチェックしていますし、ミスや手抜きがあった場合、施工会社から現場へ修正の指示をします。職人さんにとっては、修正指示がくると二度手間三度手間になるので、困るのは職人さんです。
実際の現場の工程になぞって考えてみると、あえての手抜きは考えがたいものがあります。
そうは入っても「人間の性として、隠れて手を抜く可能性があるから不安」というのであれば、その施工会社の他の建売物件を探して工事中の物件を見せてもらうという手もあります。
他の現場の管理が行き届いていて、現場も整理整頓されているようであれば、その施工会社の建売住宅も信頼できるものだと考えられます。
ちなみに、注文住宅だから工事中の様子が見えて安心と言っても、毎日現場を見に行くお施主様は、ほぼいらっしゃらないですし、べったり現場に張り付いて一日中現場を見張っているというのは、いくら注文住宅と言っても不可能です。
強いて言うなら、職人さんも人間ですので、着工時にお施主様と顔合わせをすることで、誰が住むのかが分かるので、気持ちのこもった仕事になる可能性はあっても不思議ではありませんが。
建売住宅だから、手抜きの不安があるというのは極端な話しだと考えられます。
外観や間取りを決められない、自由な仕様にできない、使いやすさなどに不満を感じやすいについて
もっとも見るデメリットでしょうか。
間取りや仕様を決められないに関しては、そのとおりですね。それが建売住宅です。
不満を感じやすいというのも、確かにそうだと思います。
自分の生活スタイルに家をあわせるのが注文住宅。
家に生活をあわせるのが建売住宅。
と言われるように、不満を感じやすいというのはデメリットと言えるでしょう。
もっともよく聞く不便さでは、コンセントが足りないということがあげられます。
「寿命が短いため、長く住めない、長く住む家ではない。」は無茶苦茶。
「デメリットで長く住む家ではない。」と断定している情報もあり、正直びっくりします。
寿命が短いので長く住めないというのは何を根拠に言っているのか分からないですが、おそらく「安い=低品質」ということが言いたいのではないかと思います。
結論から言うと間違っています。しかも言い過ぎです。
安いのは、特注品ではなくて、量産品だから安いと考えれば良いでしょう。
商店街の小売店だと同じものでも高くて、大手スーパーは同じものでも安いというのと同じです。
建売住宅で使う設備は、住宅設備のメーカーが、ビルダー用として量産品を用意しています。その結果、大量生産ができて安くなるということが言えます。
また、打ち合わせに関する人件費の削減や量産する結果設計費用を下げるなどさまざまな点から総額を圧縮することができます。
それらのコストは、建物の品質とは無関係のコストです。
建売だから寿命が短いというのをそのまま商店とスーパーに置き換えるとするならば、スーパーの方が安いから賞味期限が短いというのと同じ理屈になります。
というわけで、建売の方が寿命が短いは間違いでしょう。
設備の追加・変更が難しい(多額の金額が必要なことも)
そのとおりですね。
完成後の追加は多額の費用がかかることもあります。
完成前の変更は建売住宅として販売されている以上、既に確認申請を受けていますのでその後の変更は受けないことが通常です。
関連:建築条件付き売地と売り建て、青田売りの違い!注文住宅は建てられる?
その為、大きな変更を伴う場合は、完成後すぐにリフォームするという認識の方が良いかもしれません。
例えば、ビルドインタイプの食洗機。収納に替えて食洗機を入れるだけのような気もしますが、専用のコンセントや、給排水が必要となりますので、完成後に入れようとすると、壁に穴をあけての工事となる可能性もあり、水道工事、電気工事、クロス工事が必要となって多額の費用がかかってきます。
もちろん工事内容によって変わらないものもありますが。
建築会社を選べない(住宅の販売会社・施工業者を自由に選べない)
半分正解で半分誤解。
建てたいハウスメーカーが建売住宅を販売していないということがありますので、その場合は、確かにデメリットかもしれません。
ですが、建売住宅を販売している建築会社は複数ありますので、その中から選ぶことはできます。
個人的には、建売のデメリットではないと思っています。
お隣さんが近い
確かに隣棟間隔が狭い建売住宅はありますよね。
ですが、建替えや土地を買って注文住宅を建てる場合であっても、隣がもともと敷地いっぱいに建っているということはあります。
場合によっては、越境していることもあります。
民法では50cmはあけましょうというルールはありますが、それよりも狭くなる場合は、隣地の方に承諾をもらったりして建てられることも少なくありません。
その為、建売住宅同士で狭い場合は、通常は、協定書を結んだり、契約書上に、室外機を置いたり足場を組んだりするときはお互い様で協力しあう旨。狭いところにブロックやフェンスを施工しない旨を記載したりします。
考え方によっては、取り決めがしっかりしている分安心ということも言えなくはないです。
資産としての価値が低い場合が多い
個人的な意見としては間違いです。
理由は、下記コンテンツの建売のメリットにも記載しましたが、標準的な内容で設計されている建売住宅は、中古住宅としても売りやすい為、値崩れしにくいと考えています。
それに土地の価値は、注文住宅でも建売住宅でも当然同じです。比較的良い立地は分譲地や建売住宅としての販売の方が多いという点を考えると、資産価値の高い不動産を買える可能性も高いと言えます。
その点から、建売だから資産価値が低い場合が多いとは言えないと考えています。
増改築が難しいケースも(ツーバイだから)
ツーバイ(ツーバイフォー工法)だから増改築が難しいというのはそうでしょう。
建売はツーバイが多いから、建売住宅は増改築が難しいことが多いという理由のようです。
とは言え、注文住宅のツーバイも多いです。
そして軸組工法の建売も少なからずあります。これを気にするのであれば、軸組工法の建売を探せば良いということになります。
これはあくまで選択肢の話しであるので、建売のデメリットとは言えないと考えあれます。
アフターフォローがしっかりした販売元から購入できるかが不明確
各建売業者のアフターフォローがどうなっているかを確認すれば不明確ではないと思います。
アフターフォローの差別化はもちろんあり、大手建築会社の方がしっかりしていることが多いのは確かです。
ですが、建売だからアフターフォローがないとは考えがたいものがあります。
ブランド・ステータスがない。
これはひどい。
建売住宅を販売している会社はブランド力がないと言っているようです。(苦笑)
ブランドと言うのは大手を指して言っているのだと思いますが、大手のつくる建売分譲住宅も少なくありません。
野村不動産のプラウドシリーズの一戸建てバージョンもあります。プラウドタワーというようにマンションで有名ですが、実は建売もあります。
億ションではないですが、億を超える建売住宅もあります。
建売=ブランド力がないは横暴です。
それに地場の工務店のつくる建売住宅でもブランディングがしっかりしている魅力的な建売住宅も多いです。
割安ゆえ、設備などの品質は低い傾向がある(価格重視なので、贅沢仕様ではない)
前述した大手ハウスメーカーの建売住宅は、贅沢仕様になっていることもありますので一概には言えませんが、確かに価格重視の為、贅沢仕様ではないと言えます。
贅沢仕様ではないと言えますが、費用対効果は高い設備などがついていると言えます。
それゆえ、これはデメリットなのかと考えると、特徴であってデメリットではないと考えられます。
隣近所も同じような外観の建物ばかり
街並みが整っていて良しとするのか、似ていて悪しとするのかは個人の好みにもよるところですが、確かに似てきます。
個性をもとめる場合はデメリットと言えそうですね。
まとめ~3つのデメリットに集約できました!
ネット上にある数々のデメリットをしっかりと検証してみると、個人的にデメリットと呼べようなものは3つに絞られました。
整理しておきますと
設備の追加・変更が難しい(多額の金額が必要なことも)
外観や間取りを決められない、自由な仕様にできない、使いやすさなどに不満を感じやすい
隣近所も同じような外観の建物ばかり
まとめると自由に変更できないことがデメリットですね。
その結果、変更すると多額の費用がかかることがあったり、不満を感じやすかったり、似通ってきたりというデメリットが生じるということが言えますね。
個人的には建売住宅はメリットの方が多いと考えていますが、建売住宅と注文住宅では、注文住宅の方が数は多いです。
というのも、都心では建売り住宅は多いですが、全国的に見ると建売住宅の販売がない地域も多いです。
その場合は、分譲地として土地を分割して販売してそこに注文住宅を建てるというパターンになってくることが多いですね。
そういう点から考えても建売住宅が一つの選択肢になるというのは、既にメリットがあると言えると考えられます。
変に煽られて書かれているデメリットを見ていると建売は良くないような雰囲気ですが、決してそんなことはありません。
かかる費用や労力をおさえつつ新築を購入することができますし、その品質も年々良くなってきています。
しっかりと希望と予算を見つめた上でより良い選択ができることを願っています。