新築の一戸建てを探していたり、注文住宅で家を建てる為の土地を探している時に、「条件付き売地」という言葉を目にすることはないでしょうか?
条件付き売地って何??
どんな条件がついている売地なの??
という質問もあるかもしれません。
調べていくと、他にも「売り建て」という言葉だったり、青田売りという言葉などに出くわして、違いが分からずかえって難しくなることも。
こちらでは、「条件付き売地」「売り建て」「青田売り」の違いや注意すべきポイントについて紹介していきます!
目次
建築条件付き売地とは?売り建てや青田売りとの違いは?
条件付き売地というのは、その名の通り何かしらの条件がついている売地のことですが、一般的には、「建築条件付き売地」のことが多いでしょう。
建築条件付き売地とは?
建築条件付き売地とは、指定の業者で建築することを条件として土地を売ります。
という意味になります。
指定の業者というのは、土地の売り主であることが多いです。
「青田売り」と「売り建て」とは?
青田売りや売り建てという言葉には違法性があるようなグレーな印象がつきまとうことがあります。
公取(こうとり)と呼ばれる首都圏不動産公正取引協議会によると売り建てについて下記のようなことが言及されています。
事業者において、よく「売建て住宅の販売をしている。」との言い方がありますが、これは建築確認を受けず、販売してから建築するというもので、単なる「建売住宅の違法な青田売り」を言い換えているにすぎません。
これを見ても分かりますが売り建てというのは不動産業者間による俗語ですので、
一般的には、売り建てという言葉はあまり使われないかもしれないですね。
ですが、ここで押さえておきたいポイントは、違法な青田売りとあるように、「違法ではない青田売り」があるということですね。
では違法ではない青田売りとは何でしょうか。
そもそも青田売りとは、建物が完成していない更地の状態で建物も含めて売ることを言います。
まだ建っていないものを売っても良いのかどうかということになるのですが、それは建築確認の有無によります。
土地と建物の契約の種類と確認申請について
ここで一旦整理してみたいと思います。
取引の対象となっているのは、土地だけなのか建物も含むのか?という点。
売買の対象 | 契約の種類 | |
建築条件付き売地 | 土地のみ | 売買契約(土地)・請負契約(建物) |
建売 | 土地と建物 | 売買契約 |
売り建て | 土地と建物 | 売買契約 |
青田売り | 土地と建物 | 売買契約 |
一覧表にまとめるとこのようになります。
建築条件付き売地の場合、建物を建てる条件がありますが、それは請負契約になります。
売買契約と請負契約になりますので2本の契約書になります。
それ以外の場合、建売も、売り建ても、青田売りも土地と建物セットの売買契約書のみで1本の契約になります。
ここで違法となるのは、土地と建物の売買契約なのに、建物の確認申請をとっていない場合です。
建築確認というのは、さまざまな法律に適していることを公的機関が確認して建築許可を確認した書類のことになります。
つまり、役所などが建築内容を確認しているので、間取り等の変更はできないことになります。(変更する場合は再度役所に変更の届け出が必要)
そのため、建築確認を取得していれば、建物の建築がされていない更地の状態でも土地と建物をセットで販売して良いということになり、合法の青田売りであり売り建てであるということになります。
つまり、売り建ても青田売りも法に適しているならば建売と同じと考えて良いでしょう。
不動産業者もあまり理解していない「建築条件付き売地」と「売り建て」と「青田売り」の正しいルール
ここからは、土地を買って注文住宅を建てたいと思っている方にとって重要なポイントになるのですが、建築条件付き売地と売り建て等の正しいルールについて紹介していきます。
あまり業者も理解していないというのは、建築条件付き売地の建物に関しては、自由設計である必要があるということです。
どういうことかと言うと、建築条件付き売地なので、建物に参考プランをつけるところまでは良いのですが、「このプランから変更できません!」というような売り方をする場合があるということです。
この参考プランであれば、土地と建物の総額◯◯◯◯万円です!
というような販売方法ですね。これNGです。
出典:https://www.sfkoutori.or.jp/jirei/hyouji/011/011_1.html
この違いを正確に把握していない業者って実は多いです。
ネット広告を見ていても、違反例のような記載方法が散見されます。
この点には関しては、公取も時折注意喚起しており、ホームズやスーモなども公取にのっとった内容に適宜修正してくださいというアナウンスはしています。
ですが、新規業者なのか、新入社員が登録しているのか散見されるのが実態です。
建築条件付き売地で注文住宅は建てられる?
建築条件付き売地で注文住宅は建てられるか?
これは公取の参考例にもあったように、「プランはお客様が自由に決定できます。」とありますので、注文住宅は建てられます。
建てられますが、ある特定の間取りの場合は安くて、そこから外れると建てられるけど高くなるというのは残念ながらあるかと思われます。
これは違反というわけではなくて、業者の売り方なので仕方ない部分もあるかと思います。
例えば、過去に話題になったアイダ設計の888万円住宅のように、もともと決まった間取りの場合は安いと考えると納得できます。
ちなみに、アイダ設計の888万円の住宅は、2024年には、2階建て・24坪・3LDKが限定固定プラン「ブラーボ・ミニマルプラス」で対応しているというから、物価高の背景も考えると驚きです!!
決まった間取りだと、もともとあるプランですので設計費用が削減できたり、材料を無駄なく使えたり、費用を安くできる条件が整っていることもありますので、そのパターンなら安いですが・・
というのは無茶苦茶な話しではありません。
ですが、建築条件付き売地なのに、「間取りの変更はできません。」はアウトなので、自由設計で建てられると思って良いでしょう。
ちなみに、建築条件付き売地では、指定の建築業者での建築になりますが、建築条件を外すことができるケースもあります。
その場合、建築条件を外す為に◯◯◯万円上乗せというようなケースはあります。
逆に考えると、建築がある分、土地を割安で買える可能性があるとも言えそうです。
まとめ・注文住宅を建てるなら建築条件付き売地を選択!
建築条件付き売地、売り建て、青田売りの違いを紹介してきました。
注文住宅を建てられるかどうか?
という観点を考えてみると、建築条件付き売地であれば注文住宅可能ということなります。
逆に言うと、注文住宅を建てたい場合は、建築条件付き売地か、建築条件なしの売地を探す必要があります。
特に建てたいハウスメーカーがある場合は、条件なしの売地を探すことになりますね。
売地を探せば良いという単純な話しではあるのですが、実はこの売地探しが難しい。
売地情報として一般の方が見れる情報(ネットで検索できる情報)は「建売業者が建売住宅を建てるには難しい土地」ということが多いです。
具体的に何が難しいかと言うと、高すぎる、大きすぎる、小さすぎるなど、さまざまな事情があります。
建売住宅では小さすぎるので予算をかけても大きめの家を建てたいという場合は、大きめの土地が条件付き売地として出ることはあります。
ですが、建売住宅と同じぐらいの大きさを希望している場合は建売になった状態で市場に出回ります。
つまり、注文住宅を建てたいと思った場合には、市場に出回る前に土地を押さえることが大事なポイントとなってきます。
その為の具体策は、「注文住宅を建築できる業者に土地探しから相談すること。」が有効です。
ではどこにする?と迷うところですが、「タウンライフ注文住宅」というサービスは、土地から注文住宅を建てたい方にも特化してサービスを提供しています。
どんなサービスかと言うと、家に居ながら、複数の信頼のおける業者に、間取りや家造りにあわせたプランの作成、資金計画、土地探しをまとめて依頼できます。
注文住宅を建てる土地を探す場合は、そもそも希望の建物が法規的に建てられるのか?という点を検討しながら探すのが非情に難しいです。
その点も踏まえると注文住宅はいかに業者に相談して土地を探してもらうかが要になると言って良いでしょう。
もちろ土地の相談や提案書をもらうのは無料ですのでとりあえず土地情報の間口を広げる為にも利用してみることをおすすめします!