「建売住宅」と「注文住宅」の違いは何ですか?
と言われると、希望の間取り等を注文して家を建てる注文住宅に対して、建てられている建物を購入するという違いがあります。
とは言え、注文できるかどうかという単純な違いだけということは当然なくて、それぞれの細かい違いもありますし、メリットやデメリットもあります。
ここでは、建売住宅と注文住宅の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて考察していきます。
建売住宅と注文住宅の違いは?
建売住宅と注文住宅の違いを細かく考えていきたいと思います。
建売住宅は買う。注文住宅は建てる。
まず、契約が違います。
建売住宅は、売買契約を結びます。
それに対して、注文住宅は、請負契約を結びます。
これによって何が違うかと言うと・・・・大きな違いはありません。。。
建売住宅は、土地も買う。
建売住宅は、土地も必ず買う必要があります。
(厳密に言うと、借地権の場合は、借地権を買う形になりますので土地を買うわけではないですが。)
注文住宅の場合は、もともと持っている土地に建てる。
もしくは、土地を買って建てることになりますので、必ずしも土地を買うわけではないということが言えます。
「当たり前じゃん?だから何?」と言われてしまうと困るのですが、一応こういう違いもあります。
建売住宅は既成品。注文住宅はオーダーメイト。
よく言われるのが、スーツに例えて、建売住宅は既成品のスーツでサイズに合うものを買う。
注文住宅は、自分のサイズに併せて仕立ててもらうという違いに似ています。
オーダーメイドでは、スーツのデザインや生地やボタン、糸まで選んで作れるオーダースーツのが独創的なものが出来ます。
そして、その分値段は高いですよね。
既成品の方は、出来上がったものを選んで自分に合うものを選んで買います。
万人受けするように無難なものが多いので当たり障りなく、他人とかぶったり似ていたりします。
その分値段は安いですよね。
同様のことが、注文住宅と建売住宅の違いと言えます。
建売住宅と注文住宅のメリット・デメリット
建売住宅と注文住宅のメリット・デメリットについて考えていきます。
価格
建売住宅のメリットは、既成品であるがゆえに、注文住宅に比べると安いのがメリットと言えますね。
その反面、デメリットとしては、独創性にはかけることが多いです。
ただし注文住宅の場合は、要らないものは省けるというメリットがあると言えます。
例えば20坪程度の2LDKで十分であれば、それに応じて小さく作ることも出来ます。
またトイレが一つで十分であれば、トイレを一つにすると言うように余計なお金をかけないということも出来ます。
建売住宅の場合は、建物にいくらかかっているのか分からないというデメリットがあるとも言えます。
それは土地と建物のセットの値段になっていますので、建物にいくらかかっているのか非常にわかりにくいという点はデメリットと言えるかもしれまんせん。
完成した建物を見れるかどうか
完成している建物を見た上で買うことが出来るというのは建売住宅のメリットと言えるでしょう。注文住宅の場合は、完成する前に図面の段階で請負契約をする必要があります。
完成してみたら想像と違った・・・・!というリスクはあるとも言えます。
注文できる領域
注文住宅は、コンセントの数や位置までも注文することが出来ます。
依頼する業者にもよると思いますが、洗面化粧台を水栓一つまでも自分で選んで、完全にオリジナルでつくることもできますし、お風呂もユニットバスではなくてつくることもできます。
その半面、決めることが多すぎて大変という一面も。
そいう意味では、建売住宅は「楽」というメリットがあると言えます。
実際に、家を建て替えるケースの場合、注文住宅で建て替えるのではなくて、土地ごと売って建売住宅を買うという方法を取られる方も少なくありません。
流行
家にも実は流行があります。
間取りもそうですが、主に流行に違いがでるのが、外装材や内装材、建具などのメーカーの製品です。
建売住宅は、既製品でつくりますので、流行が出やすいというのはあります。ただし、注文住宅と言ってもメーカーの製品を標準品とすることが多いので結果的に流行が出やすいという場合もあります。
どこまで、独創的に注文していくかと言うことが流行に左右されない秘訣と言えるでしょう。
もちろん、流行そのものの良し悪しもあるかと思いますが、ここでは、長期的にみて古さを感じるかどうかという観点で考えています。
以上のメリット・デメリットを一覧表にしてまとめてみます。
建売メリット | 建売デメリット | 注文メリット | 注文デメリット | |
価格 | 安い | 土地の値段が分かりにくい。 | 不要なものは省ける。 | 高い |
完成の見学 | 見れる | – | – | 見れない |
手間 | 楽 | 大変 | ||
オリジナリティ | 既製品 | オリジナル | ||
流行 | 受けやすい | 受けにくい | 標準だと受ける |
結論。注文住宅と建売住宅どっちが良い?
建売住宅と注文住宅の違いやメリット・デメリットを見てきました。
結論からすると、注文住宅と建売住宅はどっちが良いのでしょか?
その答えは、「人による。」ということになるのですが、それだと結論になっていませんので・・・
考え方別に、どっちが良いか結論してみます。
家が好きな人で予算をかけれる人
注文住宅の家づくりというのは、趣味の領域に入るものだと思っています。
というのも、細かく好みを反映させていくとキリがないですし、趣味として好きな人は楽しくても、好きじゃないと苦痛になりかねません。
また、好きな人であってもこだわればこだわるほど、お金はかかってきますので、趣味として家造りを楽しみたいという人は注文住宅がおすすめです。
予算をあまりかけたくない人
とにかく予算重視という方は、建売住宅がおすすめです。
楽ですし、安いです。そして新築であれば、既製品と言っても、設備のスペックは良いですので快適な家に住むことが出来ると言えます。
土地を持っている人
売って住み替えるということもありますが、基本的には注文住宅が良いと思います。
もちろん、近隣関係などで、そこに住みたくない理由があるなら別ですが。
もともと持っている土地に、注文住宅で建てる場合は、土地の予算を含む必要がない分ローンの条件がよくなることが多いのもメリットの一つです。
この場合、注文住宅にどれだけこだわるかは、同様に趣味の領域もありますので、希望と予算に応じて進められると良いかと思います。
建売住宅も注文住宅もそれぞれにメリット・デメリットはありますので、好みと予算を考えて判断されると良いでしょう。