省エネ住宅という言葉が気づけば古い言葉のような印象を受けますが、住宅における省エネはどんどん進化しています。
まるでITとい言葉が古くなり、AI、IOTなどの言葉の方がITを表す言葉としてしっくりと来るような感覚に似ています。
そして、住宅の省エネにおけるAIやIOTのように新しく浸透してきているフレーズは、ZEH、ZEH+、そしてLCCM住宅ではないでしょうか。
どんどん新しい技術が進んで来る中で、どんどん新しい規格が誕生してきます。
一つ一つの違いを知ることもなかなか難しいのではないでしょうか。
ここでは、省エネ、いわゆる環境問題対策に向けて住宅の進化について、ZEH、ZEH+、LCCM住宅の定義の違い。
また省エネの建築物を考える時に頻繁に目にする「サステナブル建築」とはそもそもどういうものなのか?
について分かりやすく図解しながら紹介していきます。
ZEHとZEH+の違い
まずはじめに、ZEHとZEH+の違いを見ていきます。
読み方は、それぞれ、ゼッチ、ゼッチプラスです。
ZEHとは?
ZEHとは何かを簡単に説明すると下図のようになります。
一般的な住宅で使うエネルギーを省エネしていくことと、太陽光発電における発電のエネルギーで±0の住宅にする。
エネルギーの自給自足の家がZEH(ゼッチ)です。
ここでポイントなるのは、一般的な住宅に比べて20%削減した省エネです。
ZEHの定義
ZEHの定義は、経済産業省の「ZEHロードマップ検討委員会」によって定められています。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギ
ーにより年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅
出典:http://www.meti.go.jp/press/2015/12/20151217003/20151217003-1.pdf
と定義されています。
ZEH+とは?
ZEHと考え方は一緒です。
ZEH+は、省エネの部分を25%までさらに省エネしたものを指します。
ZEHをさらに省エネ化させたものが、ZEH+となります。
ZEHとZEH+の違い
ZEHとZEH+の違いを図解すると上手のとおりです。
一般的な住宅に比べた省エネ性能が、20%削減なのか、25%削減なのかによる違いがあります。
LCCM住宅とZEHの違いは?
ZEHとZEH+の概念と並べて見てみますとと、
一次消費エネルギー量を20%削減する、そして太陽光発電を設置するというところまでは一緒です。
違ってくるのは、「新築・改修・解体」における一時消費エネルギー量も太陽光発電による創エネでまかなうという考え方です。
図解すると以下のとおりです。
この考え方の凄いのは、「建築物をつくる・生活する=消費する。」という当然のパラダイムが、
「建築物をつくる・生活する=エネルギーをつくる」というパラダイムに転換されるということが凄いと感じています。
ちなみに、LCCMは、ライフサイクルカーボンマイナスです。
サステナブル建築とは?
このサステナブル建築物。
サステナブルという言葉は、かなり浸透してきましたよね。
「サステナブル」は辞書によると「持続可能であること、とくに環境破壊をせずに維持、継続できるという意味の英語。」とあります。
つまり、環境破壊をせずに、維持継続が出来る建築物が、サステナブル建築物ということですね。
スクラップ&ビルドでどんどん建てられてきた高度経済成長時代を終えて、環境問題がいよいよ深刻化する中での、住宅における環境問題対策。
ここ数年での進化と浸透の速さを肌身で感じます。
この速度の理由は、国が、2020年までに過半数の新築でZEHの普及を目指すと掲げていることによります。
住宅用の太陽光発電、エネファームの普及を広めている時もそうでしたが、この段階が一番補助金が出る傾向にあります。
例えば、エネファーム、2012年は、70万円の補助金が出ていました。それからなくなると言われつつも2024年現在も続いていますが、金額は小さくなっています。
なので、ZEHの住宅を考えるのであれば、良いタイミングなのではないかと思います。
ちなみに、ZEHはまだ、全ての建設会社で対応しているわけではないです。建てられないところもありますので、住宅相談をする時に、事前にZEH対応しているか確認すると良いですね!
まとめ
以上、ZEHとZEH+とLCCM住宅の違い。
またこのような環境問題への取り組みとしての家造りの概念となる、サステナブル建築について紹介してきました。
住宅を考える時には、間取りを考えることが大きな要素にはなると思いますが、その際に設備や太陽光発電の設置、家電も含めてZEHとなる家づくりの検討されると良いのではないでしょうか。
もちろん、ZEHにすると、それだけ光熱費は下がりますので経済的にも恩恵があるのは嬉しいですよね。
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