家の面積って普段そんなに気にはしないと思いますが、いざ家を買おうと思うと気になります。
広告に出ている図面に記載されている面積をまず目にするかと思いますが、その後に設計図を見るとまた違う面積があったり、登記してみたらもっと小さくなっていたり・・・。
同じ建物なのに、様々な面積が出てきて、「ん~なんだか難しい。」。
住宅ローンを組んだ時に、なれない担当者だと「面積が違うのはなんでですか?」なんて聞かれたりすることも。
様々な面積の違いを整理してみると思いの外簡単だったりします。
ここでは、図面で解説しながら分かりやすく面積の違いを整理していきます。
ここで紹介するのは、登記簿記載面積と、延床面積(建築確認面積)、施工床面積の3つ。
いずれも建物全体の面積を表すものですが、全体を表しつつも面積が全て違ってくることが多いです。
その理由と考え方を見ていきましょう。
登記簿謄本に記載される面積は、延床面積、施工床面積に比べて小さくなることが多いです。
その理由は、延床面積ではカウントされるけど、登記簿謄本の面積からは除外されるところがあるからです。
では、どんなところが除外されるのかを見ていきます。
参考にこの平面図の建物で見ていきます。
前提として、登記簿に記載する面積のルールを確認しておきましょう。
カウントされる面積の条件は、
・天井があること
・3方向以上が覆われていること
・床から天井までの高さが、1.5m以上の部分
のいずれも満たしていることが条件です。
この条件のもと、図面を確認してみますと、
の赤で囲ったところの面積は、登記簿謄本記載の面積からは除外されることになります。
ビルドイン車庫の部分は一見、3方向がふさがっているように見えますが、だいたい脇の部分が抜けていることが多いので、面積から除外されることが多いです。
ちなみに、ロフトは、そもそも1.4m未満の高さのものとなりますので、必然的に登記面積からは除外されます。
延べ床面積の考え方
つづいて、延べ床面積を見ていきます。
延べ床面積は、建物全体の床面積のことですが、一部除外されるものがあります。
それは、上の図のはねだしのバルコニーであったり、ロフト、小屋裏収納、玄関ポーチなどは除外されます。
なので、今回の図面の場合は、赤枠で囲ったところが床面積からは除外されます。
そして、建築確認の床面積となると、さらに車庫部分も除外されます。容積率を計算する場合には除外された方が有利となるので、意味あい的には、部屋として使える面積が増やせるという意味になります。
買う時の面積は多い方が良いですが、建築確認面積では、除外されるところが多い方が嬉しいということになりますね。
最後に施工床面積とは、施工する床面積という意味ですので、上の図のすべての面積が対象となります。
言ってみれば、お金が発生する面積全部ということです。(平面の面積ですが。)
なので、坪単価○○円という計算は、この施工床面積で計算されることが多いはずです。
施工床面積には、延べ床面積に、バルコニーやポーチ、ロフトや小屋裏収納なども加算されます。
よって、広い屋上があるとか、ロフト部分の面積が多いというような場合は、床面積と施工床面積には大きな開きがある場合もあります。
一つの建物に関する3つの面積について紹介してきました。
分かりやすく紹介する為に、細かい条件などは割愛しています。建築物は様々複雑な形や状況が考えられますので、具体的には、上記ルールにのらずに、相談の上、延べ床面積に入ることがあったり、入らないことがあったりすることもあります。
容積率がぎりぎりの場合などは、非常にデリケートな問題になることもありますのでじっくり協議することも。
ただし、詳細ルールや例外ルールに関しては、専門家が把握すれば良い点ではあります。
一般的に押さえておくと良い知識としては、不動産の広告は、延べ床面積で記載するというルールがあることが言えると思います。
適正に見比べられるようにルールが定まっています。
ですが、先程の例からも分かるように、屋上があったりロフトがあったりすると記載されている面積以上に広い家ということもあります。
なので、その数字だけでくらべてしまうと、実物とは離れた認識になってしまうことに。
また、家を買った後に使える知識としては、友達に「どれぐらいの大きさなの?」と聞かれることがあります。
特に、家の購入を考えている友達からは、何㎡?と突っ込んだ質問があるかもしれません。
そんな時に、大きめに言いたい場合は施工床面積を伝え、小さ目に言いたい場合は、登記面積を伝えるというように使い分けると便利かもしれないですね。
言葉の意味として、間取り図に記載される記号の意味について下記コンテンツにまとめました。合わせてチェックしてみてくださいねっ!!