建売住宅を案内していると、すぐに決定される人もいらっしゃいますし、数年かけて決定することもあります。
いざ住宅を見てまわると、なかなか決め手にかけることってあると思います。
実際に僕もそうでしたし、ここにしようかな~?と思ってから、二転三転してからの決定となりました。
つまるところ、住宅購入の意思を決定する「決め手」にはどんなものがあるのか?
お客様の例を通して、紹介していきます。
目次
住宅ジプシーにならない為に押さえておきたいポイント!
住宅ジプシーという言葉を聞いたことはありますか?
不動産業界における隠語ではありますが、
新築の購入の決め手が見つからずに延々と物件巡りをしている人を指す言葉です。
営業マンからすると「住宅ジプシーに売れたら力がある!」なんて評価の対象になっていたりもしますが・・・。
とはいえ、住宅ジプシーの方も好きでジプシーをしているわけではありません。
二つの要素が考えられます。
過去に決断できずに売れてしまった物件を引きずっている
この例はなかなか残念なパターンですが、物件を見始めた頃に良い物件に出会ってしまった時に起こりえます。
「見始めたばかりなので・・・」というキーワードのもと、もっと物件を見てから決断したいとの希望のもと、他を見ているうちに売れてしまうというパターン。
気もちは良く分かります、見始めた頃って、判断基準も曖昧ですし、もっと良い物件があるかもしれない。
と当然思いますからね。
この対処方法は、事前にある程度の優先順位を持っておくということと、急いでたくさん見るということです。
理想が現実と乖離している
「夢のマイホーム」という言葉があるように、夢見心地で内覧しているケース。
買いたい気持ちはあるのですが、予算に対して物件の条件が高すぎるという場合。
この対処方法は、建売住宅は、一長一短であることを理解することです。
その中で自分の優先順位に合致する長所と許容範囲の短所を受け入れる必要があります。
つまり、自分にとっての「決め手」をもっておくということです。
建売住宅の購入を即決したAさんの決め手
ここからは、実際に購入された方の「決め手」を紹介していきます。
30代半ばのAさんは、夫婦と子供一人の3人家族。
子供は大の電車好き。
小学校に通っているので、転校する必要のない距離内で探しておりました。
この方は、未完成の状態にもかかわらず、現地で日当たりと間取りを確認して完成を見ずに即決。
ちょうど同じ時間に別のお客様の案内も入っていたのが背中を押したということもありますが、その場でお申し込みされました。
後から「決め手」を聞くと、「部屋から電車見えるから」。
子供が喜ぶ姿を見たいという気持ちが強かったようです。
もちろん、学区内であること、予算内であるということは、前提としてあったとのことです。
内覧する前に、ある程度どこにどんな物件があるのかは、ネットや広告で調べていたのも即決できた要因のようでした。
1年後の予定前倒しで、いきなり買ったNさんの決め手。
30代前半の夫婦と1歳の子供が居るご家族。
この方の決断は英断だったと思っています。
1年後ぐらいに家を買いたいなぁと言う希望のもと、予習として見学に来てました。
なんとな~くのイメージで、「地元」「屋上」「2階建」の3つのキーワードを持っていました。
ちょうどその3つを満たす物件がありましたので、そこを案内した結果、即決の運びになりました。
この場合の「決め手」はなんだったかと言うと、「資金計画がなんとかなった。」
ということです。
もちろん物件のイメージが当てはまったということは、ありますが、1年後と思っていたのは、資金の準備にそれだけの時間がかかると思っていたからとのこと。
よくよく聞いてローンの審査をしてみると、資金計画が成り立ったので購入となりました。
2年半かけた末に決めたIさんの決め手
新婚の夫婦の家探しでした。
この方には、2年半かけて相当数の物件を紹介しましたが、いっこうに決め手にかけている様子。
それもそのはずで希望するエリアが超限定的でした。
そんな限定されたエリアで土地が出てくることはそうそうないので、近くの物件を紹介していました。
「近くじゃダメ、そのエリアが良い。」
〇〇町の〇丁目限定。
みたいな感じですね。
この方の「決め手」は完全に「エリア」でした。
そのエリアの物件が出てきた時に、決定されました。
出るまで待つと決めていたようです。
まとめ~全員に共通するたった一つの「決め手」~
お客様ごとの「決め手」を紹介してきました。
希望条件や優先順位によって、人それぞれの決め手があることが分かります。
おそらく100人いれば100通りの考えがあると言っても過言ではないでしょう。
ですが、全員に共通する「決め手」がたった一つだけあります。
それは、「勢い」です。
不動産の営業で教わることは、この「勢い」を持てるように「演出」をすることが仕事だと。
ちょっと前に放送されてた、北川景子さん主演の「家売るオンナ」はまさにそうですよね。
1人1人が購入するだけの勢いを持てるように演出があるわけです。
ドラマなので極端ではありますけど、それゆえ分かりやすいです。
逆に、買う側の視点で捉えてみると、どんなマイホームを持つのか、家探しをストーリー感覚で、捉えていくと良いですね。
理想の新居に巡り合うストーリー。
人生において何度もあることではないので、楽しみながら、どんな生活を送りたいか家族で話して見て決めて欲しいと思います。
家探し事体が、人生における一つのエンターテイメントだと思っています。