不動産の広告を見ていると間取り図面の表記で、様々な記号を目にすることがあります。
例えば、良く目にするのが、2LDK+Sとか、WICとかSICとか。。
意味を聞いてしまえば、何てことないのですが、DENとか聞いてもピンとこないことも多いのでは?
私も、不動産の広告を作ってはいますが、この記号分かりにくいなぁと思いつつも使ってしまうこともあります。。
「どういう時に使いたいか」と言うと、スタイリッシュな広告を作りたい時ですね。
英語の表記だと、なんとなくかっこよく見えるんです。
新築一戸建てで1棟4000万円とか5000万円とかするものですから、広告の時にちょっとでも高級感を出したいとの思惑で使っています。
というわけで、よく使われる記号と意味をまとめてみました。
メジャーどころの「S」の意味です。
この「S」はサービスルームの「S」です。
サービスルームを日本語で言うと、「納戸」となります。
「納戸って何??部屋とは違うの??」
と誰もが思う疑問ですが、使い方的には、部屋と数えても差し支えない場合がほとんどです。(それなりの大きさがあればですが。)
では、6帖の「部屋」と6帖の「納戸」は何が違うのかと言うと、建築基準法上の計算が違います。
部屋(居室)と表記する為には、採光・換気の基準をクリアしないといけません。ですが、満たさない場合でも「納戸」ならOKですよ。
と認められます。
ただし、行政区にもよるかと思いますが、納戸の数が決められています。
1SSSLDKとかはダメなんですよね。3SLDKにしてくださいというように、納戸以外の部屋には、採光・換気を確保する必要が出てきます。
時々1階の奥まった部屋に、トップライト(天窓)がついて居て、「洋室」となっているものを見ますが、これはまさに、部屋とする為に採光の基準をクリアする為に天窓をつけたというケースです。
ちなみに、計算式においては、窓の大きさや位置、敷地の堺からの距離などを計算しますので、実際の明るさとは異なることも多いです。
なので、納戸だけど明るい。部屋だけど暗いというのは往々にしてあり得ます。
不動産広告を見て判断する時は、例えば、3LDKで3部屋は確保したい場合、2SLDKでもOKです。
3LDKとなっていないからという理由で、内覧をしないというのはもったいないと思いますよ!
2SLDKの「LDK」
LDKも解説しておきます。
L・・・リビング
D・・・ダイニング
K・・・キッチン
です。
最近では、LDKというと対面式のキッチンが多いので、そんな印象をうけるかもしれないですが、ダイニングとキッチンの形態は問いません。
リビングスペースとダイニングスペース、キッチンがあれば表記されています。
賃貸の「1K」とか「1DK」とか連想するとイメージしやすいかもしれないですね。
「PS」の意味は?
PSはあまり登場するケースは少ないかもしれないですが、時々見受けられます。
PSは「パイプスペース」です。「パイプシャフト」と言われることもあります。
PSは、給水管や排水管など、パイプを通しているスペースですので、日常的に開けて使うことはないです。
「MB」の意味は?
MBの意味は、「メーターボックス」となります。
電気メーター、ガスメーターがMBにあたります。主に建物の外に記載されているかと思います。
MBR・BR・SRを整理すると
上記のMBに少し似ていますが、「MBR」というのもあります。
これは、マスターベッドルームです。
日本語で言うと、「主寝室」となります。主寝室と洋室(部屋)は何が違うのかというとあまり違いはありません。
打合せ段階で、「ここを主寝室としましょう!」となれば、主寝室です。住んでから決めますとなると、「洋室」です。
もっと言うと、「ここをパパとママの部屋にしよう!」となれば、「マスターベッドルーム」となります。
ちなみに「BR」とあれば、ベッドルームとなり、いわゆる「寝室」つまり「部屋」です。
「SR」とあれば、サービスルームとなるので、「納戸」となります。
ちなみに、MBRと言うと、その図面にダブルベッドが描かれているイメージですが、実際のところ、夫婦のうちどれえぐらいの割合がダブルベッドで寝ているのでしょうか。
少し気になります。
調べてみました→夫婦がダブルベッドで寝ている割合は多いの?少ないの?
「DEN」の意味は?
DEN。個人的に一番イメージが難しい言葉ですが。
意味は、「書斎」と捉えて良いかと思います。
DENを直訳すると、「巣」とか「ねぐら」「ほら穴」という意味になるのですが、そこから転じて、趣味に没頭する部屋。
男性の憧れに多い「書斎」を意味する言葉となっているようです。
多目的スペースと捉えても良いかもしれません。
STO・SIC・WIC・CLの意味は収納の形態
これらは基本的に収納の意味ですが、主に位置や大きさによって使い分けられています。
まず、STOとは、Stoと書かれることが多いですが、storage(ストレージ)の略です。
ストレージとは、貯蔵、保管、倉庫などの意味があります。
収納をかっこよく言ったと言った表記と捉えて良いかと思います。
「SIC」と「WIC」は、「シューズインクローゼット」と「ウォークインクローゼット」です。
「イン」とあるように、中に入ることが出来る収納という意味です。
新築の憧れ的、要素であったりしますが、実際の収納力は、人が入れるスペースが必要となるので必ずしも優れているというわけではないです。
効果的な配置と目的が必要とされるかと思います。
個人的にはSICは好きですが。
「CL」は「クローゼット」です。「Closet」からCloと表記されていることもあります。
これは、中に入らない収納という意味ですね。
日本語で言うと押入れという意味になります。
「RF」にある二つの意味
これまた分かりにくい用語だと思うのですが、「RF」は「ロフト」の略となります。
分かりにくさとして紛らわしいのは、「RF」をRoof Floorの略語として、屋上を指す場合もあります。
この違いを知っておくと、すっきりするかも。
ちなみに、屋上の表記には「PH」と書き「ペントハウス」と読むこともあります。この方が一般的かも。
まとめ
以上、主に広告で見る間取りの記号について書いてきました。
様々な書き方がありますので、ちょっと覚えておくと便利かもしれないですね。
また注文住宅などの打ち合わせの際に建築士の方の表記によっては、ここに書いてあるもの以外にも出てくるかもしれませんが、それは逐一建築士の方に聞いてみましょう。
例えば収納のように様々ある記号の使い方は、特別な定義をもとに使っているとは思えず、作成する人の好みで、Stoと書いたりCLと書いたりしているように思えます。
記号の種類にあまりとらわれず、実際の収納の大きさや収納の棚などの中身についてはしっかり押さえておきたポイントですねっ!
また、似ている言葉でも意味が違う、延べ床面や施工床面積など違いは下記コンテンツにまとめていますので合わせてご覧ください!