平成27年度補正予算で閣議決定されている「3世代同居の補助金」ですが、どうやってもらうのか?申請方法はどうなっているのか?
という点がいまいち分かりにくいということは無いでしょうか?
「3世代が同居できるようにリフォームや新築をすることに対して補助金が出る!」というのは、分かりやすいのですが省エネ住宅ポイントの時ほど各社が宣伝しないし、まとまっている情報も少なくてピンと来ないと言う方もいると思いますので、「3世代同居」に関する補助金のもらい方を整理していきます。
3世代同居の補助金の位置づけを理解しよう!
まず、3世代同居の補助金の名称は、「三世代同居に対応した良質な木造住宅の整備の促進(地域型住宅グリーン化事業の拡充)」となっています。
このことからも分かるように、この3世代同居の補助金は、地域型住宅グリーン化事業の拡充ということになります。
昨年度の補正予算で話題になった、「省エネ住宅ポイント制度」は単独での申請が出来る制度でしたが、この3世代同居の補助金は、3世代同居の為の工事に対して単独で申請するものではないです。
大前提として、地域型住宅グリーン化事業の補助金の対象の工事が必要となります。
ちなみに、3世代同居に関する助成制度として、「三世代同居に係る税制上の軽減措置」も平成28年度税制改正で出てきていますが、これは単独で申請できるもので、3世代同居という目的は一緒ですが、別の制度ですのでご注意ください。
この減税措置に関しては、下記記事でも解説していますので、併せてご覧いただけるとよりスッキリ分かるかと思います。
関連:3世代同居の優遇補助金としてリフォーム減税が創設!対象条件は?
地域型住宅グリーン化事業とは?
3世代同居の補助金は、地域型住宅グリーン化事業の補助金での金額上乗せである。
ということが分かったとして、「そもそも地域型住宅グリーン化事業の補助金って何???」
という疑問が出てきます。
補助金額は、
① 長寿命型(長期優良住宅)の三世代同居対応住宅
建設工事費の 1 割以内の額で、130 万円/戸(地域材を使用する場合※については150 万円/戸)を上限とする。② 高度省エネ型(低炭素住宅)の三世代同居対応住宅
建設工事費の 1 割以内の額で、130 万円/戸(地域材を使用する場合※については150 万円/戸)を上限とする。③ 高度省エネ型(ゼロ・エネルギー住宅)の三世代同居対応住宅
建設工事費の 1 割以内の額で、195 万円/戸(地域材を使用する場合※については戸当たり 215 万円)を上限とする。※ 柱、梁、桁、土台の過半において都道府県の認証制度等により産地証明等がなされている木材を使用する場合
出典:http://www.mlit.go.jp/common/001114082.pdf
と言うように、最大で215万円もの補助金が出るものなのに、おそらく省エネ住宅ポイント・(旧住宅エコポイント)制度(最大30万円でした。)の方が有名なのではないかと思います。
(※省エネ住宅ポイント制度は既に終了しております。)
これって不思議に思いませんか?
地域型住宅グリーン化事業の補助制度は、
「工務店などの事業者(グループ)が申請して認可を受けた上で施工した場合に限って、建築主(建てる人)に対して補助金を出します。」
という制度なのです。
なので、この補助金を使う為には、認可をとっているグールプ(工務店など)に注文する必要があるわけです。
しかも、この地域型住宅グリーン化事業は大手のハウスメーカーは参加できないことになっており、地場の中小企業等のグループのみ申請ができるというものです。
※グループの構成は、中小住宅生産者等が他の中小住宅生産者や木材供給、建材流通等の関連事業者とともに構築したグループとなっています。
それ故に、大手ハウスメーカーの宣伝には、この補助金制度は出てきませんので、補助金額の大きさ割には、あまり詳細が広まっていないという理由があります。
新築やリフォームでの3世代同居の補助金の申請方法
続いて、3世代同居の補助金のもらい方を整理していきます。
この補助金の受け取りまでの流れは、「国→認定されている工務店→お施主様」という流れで支払われます。
なので、お施主様の申請方法の流れは以下の手順になります。
①地域型住宅グリーン化事業の認可を受けている工務店に工事内容の打合せをする。
②地域型住宅グリーン化事業の内容+3世代同居の内容を盛り込んだ工事をする。
③補助金を受け取る
という流れとなります。
なので、申請方法や受領できる要件等についての詳細は、認可を受けているグループの工務店等に確認することが必要です。
ちなみに、認可を受けているグループを調べるには、地域グリーン化事業のホームページで確認できます。
以上が3世代同居の補助金についての解説となります。
リフォームで使える補助制度としては、3世代同居のローン減税があります。
この制度に関しては下記にて紹介していますので併せてご覧ください。
関連:3世代同居の優遇としてリフォーム減税が創設!対象条件は?
新築やリフォームの補助金は、知っていればできたけど、知らなかっただけの理由で、何十万円がもらえなかったということがよくありますので、使う使わないはともかく知っておくことは大事ですね!