「防火地域や準防火地域とは?」
という質問の答えを求めている方は、おそらく新築を考えている方、もしくは建築士や宅建などの何らかの試験を控えている方のどちらかではないでしょうか?
いずれにせよ、一般的には、日常生活で普通に登場する言葉ではないと思います。
まったく予備知識がない中で、この「防火地域」と「準防火地域」の違いを調べようとすると、難しい用語に出くわして、いまいち分からないという結果になることが多いのでは?
例えば、
防火地域(ぼうかちいき)とは、都市計画法第9条20項において「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」 として、また、建築基準法および同法施行令において具体的な規制が定められた地域である。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/防火地域
というように。
難解な言葉で書いてあると、理解し難い場合もあるので、この記事では、「防火地域」と「準防火地域」の違いを分かりやすく端的に説明したいと思います。
防火地域と準防火地域の違いで押さえるべきポイント!
防火地域と準防火地域とは?を定義をひも解いて考えていくと、難しくなってしまうので、
新築する場合に押さえておきたいポイントだけまとめてみます。
・防火地域と準防火地域で建てられる構造が違う!
最も大きく影響してくるのは、建てる建築物にかかる条件だと思います。
ポイントは2つの数字
★3階建て
★100㎡
この二つを押さえておけばあらかたのポイントはクリアしていると思います。
ではこの二つを解説していきます。
防火地域で3階建て、もしくは100㎡を超える建物を建築する場合
防火地域と準防火地域の主な違いが出てくるのがここ!
防火地域で3階建て以上を建てる場合は、耐火建築物としてください。
防火地域で100㎡を超える建物を建てる場合は、耐火建築物としてください。
となっています。
準防火地域の場合、3階建ても、1500㎡未満の場合は、準耐火構造で建てられます。
ちなみに、準防火地域でも4階建ては耐火構造です。
3階建てや100㎡を超える建物を建築するというのは都心であれば、普通に超えたくなるところですので、2階建てにするか3階建てにするか?というように、間取り設計の段階から大きく影響してくるポイントになります。
耐火構造の違いによって費用が圧倒的に違う!!
耐火建築物にしなければならない。
というのが言葉だけでは、「具体的にはどう影響してくるか?」ということが分かりにくいと思います。
ざっくり言うと建築費用が違ってきます。
少なくとも坪単価で20万円ぐらい差が出てきます。
例えば、
100㎡というと30.25坪なので、600万円ぐらいからの差が出てくるというわけですね。
ちなみに、この費用の差は、木造の準耐火と耐火の違いでです。
耐火建築物というと昔は、鉄骨や、鉄筋コンクリートなどでないとできませんでした。
それが、今では、木造での耐火建築物も出来るようになり一般的になってきました。
木造は鉄骨や鉄筋コンクリートよりも費用は安くなるのが普通ですので、少なくとも坪20万円ぐらいの差というわけです。
木造か鉄骨か?というように変えるとするとならばもっと多大な差が出てきます。
新築の総予算また規模に多大な影響が出てくるのが防火地域か準防火地域かの違いというわけです。
以上、防火地域と準防火地域の違いで押さえるべきポイントについてお話ししました。
もちろん、耐火建築物にすると、費用がかかる分、性能はぐっとあがります。
そして木密地域と呼ばれるようなところでは、耐火建築物が望まれています。そのための防火地域と準防火地域の規制があるわけです。
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このほかにも、細かい違いや内容は、多々ありますが、分かりやすくするために要点だけ絞って説明していますので、その点は、ご了承ください。
木造2階建てで100㎡未満でも床面積に参入しないで広く建てる方法などやり方など様々ありますので、詳しいルールや方法は新築依頼する施工店にご相談いただけると良いかと思います。